俳優で歌手の小林旭が、9月中旬に開催された暴力団組長の誕生日を祝うコンペに細川たかし、中条きよし、松原のぶえらと出席、プレーをした後のパーティにも参加していたことがわかった。小林旭といえば、日本プロゴルフ協会(PGA)の認定プロ。そんなプロが暴力団との関わりがあったということで、波紋を呼んでいる。さてPGAの対応はいかに。
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ちょっと脇が甘かった、小林旭
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小林といえば、昨年1月に新設されたPGAの名誉会員に、川上哲治氏(元巨人監督)、羽佐間正雄氏(元NHKアナウンサー)とともに第1号として認定され、シニアツアーにデビュー。今季は3試合に出場している。
しかも、9月13日からは自らの名を冠にした新設のシニアトーナメント「小林旭インビテーショナル三甲シニアゴルフトーナメント・イン・榊原温泉」を三重県の榊原温泉ゴルフ倶楽部で開催したばかりという、ゴルフに極めて縁の深い人物でもある。
それだけに全国のゴルフ場で暴力団排除が推進されているなか、小林のとった行動は軽視できない問題として浮上した。
10月2日に週刊誌で第一報が報じられると、NHKが予定していた小林の番組への出演を見合わせるなど即座に処分を決定したのに比べて、PGAは10日にコンプライアンス(法令順守)委員会、14日に理事会を開催し、その後に本人に事情聴取をしてから最終的な判断を下す予定という対応に出た。
こうしたPGAの一連の動きについて、同協会のある理事は、こう嘆く。
「PGAには2005年の会長拉致事件で世間を騒がせたという前科がある。だからこそ、今回の事件は速やかに善処しなければならなかった。それだけに協会の遅きに逸した対応のまずさは残念だ」
ちなみに、騒動の舞台となったゴルフ場は、本誌の調査によれば静岡県富士宮市のザ・ナショナルカントリー倶楽部。事情を聞こうと電話取材を申し入れたが、同倶楽部の支配人は「この件に関しては一切お話しすることはない」というのみ。これでは当事者として誠意のある態度とはいえないだろう。
ところで、気になる決着だが、前出の理事によると、小林本人は当初、「何で俺だけが、こんな制裁を受けなくちゃいけないんだ」と納得していない様子だったという。
しかし、松井功PGA会長の「今回の小林氏の行動が、協会の名誉を著しく傷つけたことは事実。本人に事情を聞いた上で、協会として何らかの処分を下さなくてはならないだろう」とのコメントを受け、事の重大さを深く認識。自ら名誉会員資格を返上したという。
今後、さらに新たな事実が判明する可能性もあり、まだまだ小林旭から目が離せない。
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