最近のゴルフファッションのトレンドといえば、ハイテク素材を用いた機能性アンダーシャツの上にポロシャツを重ねたレイヤード(重ね着)スタイル。快適性やパフォーマンスを求めるプロを真似て、この夏頃からアマチュアの間でも大流行している着こなしだが、一部の名門ゴルフ場では、ドレスコードにひっかかるケースも出てきた。
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プロのこんなスタイルも名門コースではご法度?
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「半袖シャツの下に長袖のハイテク素材のシャツなどが見えるような重ね着は禁止といたします。必要な方は長袖シャツを着用してください」
今年7月にこうした一文をドレスコードに加えたのは霞ヶ関CC(埼玉県)だ。男女プロの多くが取り入れ、アマチュアでも若年層を中心に定番化しているファッションが、なぜ今問題になるのかといった気がしないでもないが、同倶楽部の言い分は次の通り。
「体にぴったりした素材は下着とみなします。それを見せるファッションはいかがなものか」(霞ヶ関CC副総支配人・瀬戸守氏)
同倶楽部ではホームページなどで周知徹底する一方、万一、ゲストがこうしたスタイルで来場した場合、
「ふさわしくない服装の方には、こちらで用意している白いシャツに着替えていただくようお願いしています。今まですべての方に快くご了解いただいています」(瀬戸氏)
また、程ヶ谷CC(神奈川県)でも、「明文化まではしていませんが、フェローシップ委員会の席上でもよく話題に上っており、倶楽部として好ましくないと考えています」とのこと。
ほかにも名門といわれるゴルフ場を中心にこうした動きに追随する動きもある。
「メンバーには快く思っていない人もいる。来春以降そのような来場者が増えてくれば禁止することも検討されるでしょう」(名古屋GC和合コース)
その一方で、ショートパンツの際のハイソックスの着用規定を廃止した戸塚CC(神奈川県)のように、時代の変化に合わせてドレスコードを弾力的に運用するコースもある。
一部の名門コースが流行のファッションを認めないことについて、ウェアメーカーは、「ゴルフ場の決めたことにコメントする立場でない」(アンダーアーマーを扱うドーム)、「多くのゴルフ場では認められているので影響はありませんが、プレーされる方にはTPOに合わせたファッションを楽しんでいただきたい」(ブリヂストンスポーツ)などゴルフ場の方針を尊重しつつも困惑している。
一方プロはといえば、「下着と思って着ていないので、ふさわしくないといわれても何ともいいようがない」(服部真夕)など戸惑う声が多い。
さてこの問題、どういう展開を見せるか。
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