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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 12/30号
2008/12/18更新
女子QTに元賞金女王・塩谷育代も出ていた!
男女QT出場の意外な面子

 2008年の国内ツアーは、男子では40歳代の選手が1勝もできなかったことに象徴されるように、男女ともに世代交代が目立つシーズンだった。その一方で、09年の出場権を争うファイナルQTでは男子、女子ともに、若手、ベテラン入り乱れての熱戦が繰り広げられ、中には意外な選手も出ていた。


46歳の塩谷(右)、49歳の加瀬もがんばった

 日没のため1日遅れの12月6日に終了した女子のファイナルQTは、プロテスト失敗の雪辱を果たす形で19歳の金田久美子がトップ通過。

 世代交代を印象づけたが、2位になった生島早織(33歳)をはじめ6位のT・ダーディン(31歳)、7位の呂雅惠(33歳)などベテラン勢で上位通過を果たした選手も多かった。

 なかでも、2回の賞金女王、日本女子プロ、日本女子オープンなどメジャーも含めツアー20勝の大ベテラン、塩谷育代(46歳)は、一時はトップに迫る勢いのプレーを見せて8位に入る大健闘で来季の出場権を獲得した。

 2人の子どもを持つ塩谷は、04年に産休を取り、05年から本格的に試合に復帰したが、以後賞金シードには手が届かなくなっていた。今回のQTは「よく頑張れました」という塩谷はこう語る。

「昔は成績としては、いいものを残しているとは思いますけど、今やっと本当のゴルフが、技術的な部分も含めてわかりかけてきました。ここ3~4年はあまりにもスウィングに意識がいっていて、戦う気持ちが薄れていましたが、そのスウィングも固まりつつあります。今はゴルフが楽しいし、もう1度優勝したいですね」

 さすがに女子のQT上位陣の中では塩谷以外には“アラフォー”選手はいないが、12位に大塚有理子(33歳)、13位に鬼沢信子(39歳)、14位に高村亜紀(36歳)、15位に中島真弓(32歳)と30歳代選手の健在ぶりが目立った。

 一方、6日間の長丁場を戦う男子のファイナルQT(12月3~8日)では、43歳のベテラン、秋葉真一が初日から最終日まで首位の座を譲らず、アラフォーの底力を見せつける形となった。

 秋葉は05、06年と賞金シードを2年間保ったものの、07年にシード落ち。再びQTに舞い戻ることになったが、そのときも3位で08年の出場権を獲得していた。

「ここ(QT)には帰りたくなかったが、また戻ってしまった。遼くんみたいにアプローチとパットが上手くないとツアーでは通用しない。練習します」と若手を意識したコメントが印象に残った。

 来季の前半戦にほぼコンスタントに出場できる30位までには、3位のキム・ビーヨ(18歳)、11位の前粟蔵俊太(18歳)、13位の永野竜太郎(20歳)、16位にタイのA・キラデク(19歳)、25位に片岡大育(20歳)など世代交代の立役者になりそうな若手が入ったが、

40歳代のベテラン勢も秋葉のほかに、9位の五十嵐雄二(40歳)、10位の久保勝美(46歳)、20位の杉山直也(41歳)、24位の立山光広(40歳)、意外なところでは26位の加瀬秀樹(49歳)、27位の平石武則(48歳)などが健闘を見せた。

 今季ギリギリで賞金シードを逃した立山は「一からやり直すしかない。若い子には負けられない」と意地を見せた。今年生涯獲得賞金25位の資格で出ていた加瀬も特別シードを維持できずQT挑戦。

「再来年はシニアだけど、レギュラーツアーにこだわって頑張りたい」と抱負を語った。若手の台頭が待たれる一方、ベテラン勢の活躍はゴルフが生涯スポーツである証にもなる。頑張って欲しいものだ。

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