国内男子ツアー開幕戦の東建ホームメイトカップ。最終日は1万6482人、4日間合計で3万7424人もの大ギャラリーが会場に詰めかけた。ともに男子ツアーでは02年以来の数字である。ところが、この記録的な入場者数も、もう一つの数字=テレビ視聴率には今ひとつつながらなかった。一方、先のメジャー第1戦マスターズは放映史上最高の視聴率をマークした。今季、ここまでの視聴率の動向を見てみよう。
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マスターズは瞬間最大14.6パーセントをマーク
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まず、男子開幕戦の東建カップ。マスターズまでゴルフ界の話題を独占した感のあった石川遼の、今季国内初戦ということでファンの注目は高まり、会場には平日にもかかわらず、初日から5000人超のファンが来場する熱気となった。
そのため大会事務局では「嬉しいと同時に、運営には万が一もあってはいけませんから、一層気を引き締めました」(大会実行委員長)としながらも、「このいいムードをツアー全体に運び込みたいですね」と充実ぶりを口にしていた。
ところが、テレビ視聴率のほうは、4日間ともパープレーに終わった石川遼と同様、6.6パーセントと伸び悩む結果となった。
東建の前週のマスターズは4日間平均で8.4パーセントという、過去最高(TBSが中継を始めた67年以降)を記録。また、瞬間最高も片山晋呉の活躍で3日目に14.6パーセントという目を見張る数字を叩き出した。
ツアー関係者としては、この勢いを借りて……、と行きたかったところだろう。何といっても、この東建は昨年は2ケタ(10.1パーセント)に乗せていたからだ。
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遼くんがパープレーだった東建は6.6パーセントだった
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もっとも、この数字は石川遼が最終日をトップタイで迎えたから。だが今年は上位に人気日本人選手は不在。そのために6パーセント台にとどまったようだ。
ゲーム展開そのものは非常に面白く見ごたえがあった試合だったが、「(優勝した)小田孔明もいい選手なんだけど、アピール度という点ではまだまだ。でも、それは活躍し続け、ファンに見られ続けることで、変わるもの」とは、選手会の理事を務める某有力選手の小田評だ。
ギャラリー数は“石川遼頼み”でもいいが、視聴率も石川遼頼みでは安定した数字は得られない。今後は、魅力的ある若手の登場が待たれる。その点では、開幕戦で3位に躍進した池田勇太は楽しみな存在といえる。
もう一方の女子のほうは、こちらはここまでほぼ去年並み。
ただし、関東地区では数字に表れていないが、横峯さくらがともに優勝争いを演じたスタジオアリスとライフカードの2試合は、中部地区では、最終日、各9.4パーセントと8.4パーセントという高視聴率を記録している。
スタジオアリスには米ツアーから宮里藍、ライフカードには上田桃子が帰国参戦。彼女たちの人気で、ギャラリー数は昨年を大きく上回り、ともに3日間で2万人を大きく超えた。
この流れを、ツアー全体の盛り上がりにつなげたいところだ。
「女子の視聴率は、3月より始まった高速道路割引で日曜日に出かけた人の影響もあったのかも。加えて例年、高い数字が出るワールドレディス(昨年は9.7パーセント)が要注目です。今年は会場が茨城GC西コースに変わるので、ギャラリー数も読めませんが、視聴率がどう出るのかも気になるところです」(ツアー運営会社のティレクター)
今季、視聴率の人気度が見えるのはこれからなのだろう。
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