先に行われたレクサスカップで最終日まで優勝争いを演じ、大会を盛り上げた丸山茂樹。以前に使用していたドライバーで10年ぶりの国内ツアー優勝を狙った。
結果を残した要因は、350ccドライバーに戻したことがあるといわれている。460ccといった大型ヘッドが主流のなかで小型ヘッドの使用。そのきっかけを作ったのが、帯同キャディーの杉澤伸章さんだ。
ドライバーに悩み続ける丸山に何かできないか? と考えて思いついたのが、以前、丸山から譲り受けていた350ccの使用だったのだ。
9月のANAオープンの練習ラウンドでひっそりバックに忍ばせると、丸山がその存在に気づいてテスト。
「自分の調子がよかった頃っていうのは、体や頭が覚えているもの。それが350ccくらいのヘッドを使っていた頃だった」
4位に入った2004年の全米オープンに使っていた武器が、10年ぶりの優勝争いという結果に導いた。
350ccドライバーについて契約メーカーのブリヂストンスポーツ広報室長・嶋崎平人氏は「ヘッドが小さいぶん、重心距離が短く振りやすい」。丸山も「コントロールしやすい。同じミスの感覚でも曲がり方が違う」と効果を話す。
ただ04年に限定発売されたタイプなために購入はできず、新たに販売する予定もない。もしかしたら中古ショップなどに宝物が眠っているかも。
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