先の大王製紙エリエールレディスでアマチュアの野村敏京(はるきょう)が2位に入った。最終日には優勝した有村智恵と同組という重圧にも負けなかった17歳は日韓両国の2つの国籍を持つ女の子だった。
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日本女子オープンでも15位に入り、ローアマに輝いた
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日本人の父と韓国人の母のもとに横浜で生まれ、5歳からは韓国に移り現在、韓国のソウル明知高校の2年生。ゴルフは小学4年のころから母方の叔父の指導で始めたという。幼いころにテコンドをやっていた影響で体力も抜群。
「非常に優秀な選手。ドライバーの飛距離もすごいですが、アイアンの飛距離も抜群。さらにバンカーショットのうまさは韓国の女子プロでもかなう人はない」
と、明知高校ゴルフ部コーチのチョン・コヨンは絶賛する。ただパットとマネジメント力は、まだまだ発展途上とのこと。
韓国の国家代表としての誘いを受けたこともあったが、代表になると年間10試合以上の大会出場やプロ転向後2年間は国内でのプレーを義務づけられるため断念。母が働いてゴルフ代を稼いでいるからという経済的な理由からだという。
日韓両国の二重国籍を持つ彼女は、日本のコース環境の良さを選び18歳を迎える来年に日本の国籍を取得する予定。
「日本はギャラリーも多いし、賞金も高い」と日本を主戦場に選ぶことも決めている。
「1日でも早くプロ入りして母孝行をしたい」頼もしい10代が、またゴルフ界に現れた。
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