ザ・ロイヤルトロフィから2010年の活動を開始した石川遼は、試合後4日間タイに残りミニキャンプを張った。それは同時に、新たに2人のプロを加えた「チーム遼」のお披露目にもなった。
チーム遼に加わった1人は、石川遼が中学1年で始めてアメリカのジュニア大会に参加したとき、一緒に参戦した2年先輩の山形陵馬。ジュニアの全国大会で石川が2位になり、山形が優勝し、そのご褒美としてのアメリカ招待だった。
山形は、現時点ではプロテストにも合格していない。しかも09年QTも3次を通過していないが、「自称プロです」と本人が言うように、いわゆる宣言プロだ。
もう1人は、大江香織。こちらは昨年の女子プロテストを2位で通過した女子プロゴルファーで、石川より1歳年上。
「知り合いから頼まれて、昨年の10月ぐらいにお引き受けすることになりました」と父の勝美氏。石川遼の個人事務所であるKI企画が石川遼を含めて3人のマネジメントを行うという。
2人は昨年末に遼とともにジャンボ尾崎を訪ね指導を受けるなど行動を共にしている。しかし勝美氏の本格的レッスンを受けるのは、今回のタイ合宿が初めて。昨年がプロデビューだった大江は、5試合に出場して予選通過は2回。賞金ランクは132位だった。今季はQT順位49位の資格でツアーに参戦するが、勝美氏は、「少なくともシードは取れるようにしたいと」と指導にも力が入る。
大江は、東北高校時代に東北女子アマで2連覇を達成するなどの実績があるが、勝美氏は、
「オーバーパーでの優勝では問題にならない。しっかりとしたスウィングを身につければ、10アンダーぐらいは出せるはず」と厳しい。
「1人で練習するよりも、3人の方がお互いに刺激になる」と石川遼も山形、大江の2人のチーム遼への参加を大歓迎している。これまで「指導は遼1人だけ」としていた勝美氏が、どんなプロゴルファーを育てるのか、見守りたい
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