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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2/9号
2010/1/29更新
御三家の一つ、名門マグレガーが
金融系企業に買収された


ナビレッドドライバーに加え、鍛造NV-Fアイアンも発売された

 マグレガーブランドでゴルフ用品を展開するマグレガーゴルフジャパン(MGJ)は、この1月15日に傘下に消費者金融会社を抱えるネオラインホールディングス(藤澤信義社長)に全株式を譲渡し、同社のグループ子会社になった。MGJの幹部に、今回の経緯を聞いた。

 マグレガーといえば、ウイルソン、スポルディングと並ぶかつての名門クラブ“御三家”。J・ニクラス、G・ノーマンも一時は経営陣に加わっていた。しかし、現在日本で単一メーカーとして活動しているのは日本法人のMGJだけであった。

 MGJはもともと1979年に米マグレガー社の全額出資で設立。その後、84年にサントリーが75%の株式を取得。92年から独自開発していた「マックテック」が2004年に大ヒット。その一方で、03年に米マグレガーの再興を図る米国の新オーナーがサントリーの持つMGJ全株式を買収。米社の100%子会社に戻った。

 だが、米市場では不振が続き、「日本側でせっかく利益を挙げても、内部留保に回せず、みんな米本社に吸い上げられていました」(榊原和文取締役管理部長)

 そこで、日本側の経営陣が米社から自社株すべてを買い戻した(MBO)のが08年末のこと。しかし、当時の市場環境は高反発規制の買い替え需要が一服したのに加え、リーマンショック以降の消費不況で最悪。

 「それでも40億円弱の売上があった」(平松久治マーケティング室次長)とはいうものの、MBOの際の借入れが重く、「財務基盤が弱いために縮小均衡で反転攻勢ができない状況でした」と平松氏。そこで銀行等と再建策を練った結果、決まったのがネオライン社の子会社になる道だった。

 「一番の決め手は、これまで通りの経営をやらせていただけることでした」(榊原氏)。ネオライン社はこれまでの金融主体から、レジャー系の総合企業グループに移行する過程で、そのなかでMGJも大きな可能性を認め、売却に同意したという。

 新たな事業展開としてMGJではジュニア支援を含めたレッスン事業やプロのサポートなどを視野に入れている。マグレガーは、今後どのような歴史を作っていくのだろうか。

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