トム・レーマンが、全米シニアプロに優勝した。米PGAツアーの競技で、優勝するのは実に2000年のフェニックスオープン以来10年ぶり。チャンピンズツアー(シニア)では、デビュー戦の昨年のレジェントオブゴルフでB・ランガーと組んで優勝したものの、個人優勝は、これが初めて。51歳と3カ月で、ようやく初勝利を収めた。
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この勝ちをきっかけにシニアツアーの台風の目になるか
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トッププロがシニア入りするに及んで、ますます難易度が上がりつつあるチャンピンズツアー。日本からも尾崎直道がフル参戦中だが、まだ勝利をあげられないでいる。そんななかでのレーマンの優勝。かつての全英オープンチャンピンがメジャー2勝目を挙げた。
レーマン自身、「昨年末に、アルゼンチンマスターズで優勝はしたが、PGAツアーの優勝は確かに久しぶり。それも、ベストプレーヤーが集まるメジャーで勝てたのだから、こんなにうれしいことはない」というが、勝てなかったことに対しては、それほど焦りはなかったようだ。
というのも、昨年はレギュラーツアーに重きをおいていたようで、16試合に参戦してチャンピンズツアーには、メジャーを中心とした8試合しか出ていない。今季は、これまでにレギュラーツアー3試合に、チャンピオンズ8試合出場しているが、レギュラーツアーのソニーオープンの16位タイやフェニックスオープン14位タイとレギュラーでまずまずの成績を収めている。
チャンピオンズでも、出場8試合中5試合でベスト5に入るなど、調子が良かった。いつでもチャンスは来ると思っていたのだ。
「このコース、コロニアルCCは自分に向いている。いろいろな攻め方があり、調子が良ければ攻めることができるし、悪ければ安全策がとれる。キーとなったのは我慢のゴルフだろう」とレーマンは語っていた。
実際、今回の大会では、F・カプルスとD・フォレストとのプレーオフとなったが、2人が攻めてグリーンを外してダブルボギーを叩くなか、レーマンはしっかりフェアウェイをキープ、パーを取って優勝している。
この辺が、2位9回とチャンピオンズツアーで個人優勝がなく、勝利への焦りが感じられるマーク・オメーラ(今回1打差で4位タイ)との違いなのかもしれない。
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