各地区ゴルフ連盟の地区アマチュア選手権。今年は高校生ゴルファーが席巻したことは週刊ゴルフダイジェスト誌6/29号のグラビアでも取り上げているが、その一方で、このところ社会人の影が薄くなっているようだ。
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アマは無駄にできる大会はないと、社会人ゴルファーの奮起を促す田村さん
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各地区連盟に、地区アマ決勝競技の出場選手のうち、1987年以前生まれ(今年23歳以上)の人数を尋ねた。回答が得られた連盟(下表)を見ると、関東アマの社会人の少なさが目立つ。
関東の場合、今年の予選には1,617人がエントリー、うち23歳以上は1,400人弱。割合にして87%になるが、それが決勝では55%(160分の88人)に減る。それだけ上位陣では社会人の影が薄くなるということだ。
そうしたなか、中国アマでは3連覇を狙っていた田村尚之さん(45歳)がプレーオフで15歳の石徳俊樹くんに惜敗した。田村さんは週刊ゴルフダイジェスト誌でも連載を持っていたハンディプラス4.8のトップアマ。
「(地元)広島県のジュニア指導をみると最近はメンタル面の指導にも時間を割き、それが結果に結びついているようです」(田村さん)。
自身の敗戦については、「今年は大会までわずか10ラウンドしかしていないので、今の調子からすれば、よくやったと思います」と落胆の色はない。
最終日は石徳くんと同じ最終組でプレー。そして、首位と2打差の最終ホール(パー5)で、グリーン周りのラフからの第3打アプローチを直接カップインさせ、プレーオフに持ち込んだ。
「(土壇場でのミラクルショットは)国際大会では海外の選手によくやられることなんです。それに対する心の備えを石徳くんたちに教えようと、最後は狙って打ちました」
そして、各地区アマで30代、40代が振るわない現状には、
「もし、地区アマを日本アマに通ればいいや(各上位者は日本アマの出場権を獲得)と考えているのであれば、それは間違い。地区アマクラスで優勝争いができない選手は、基本的に日本アマでも優勝は難しいと思いますよ」
ジュニアの範たる社会人層には、田村さんのように地区アマでもより存在感を見せてもらいたいのだが。
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