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変則だが入りまくる。「源藏パット」と呼ばれている
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世界のジュニアチーム№1の座を争う『トヨタジュニアワールドカップ』(6月15日~18日、中京GC石野C)で、日本チームが2位のアメリカチームに14打の大差をつける30アンダーで優勝を果たした。
トヨタジュニアワールドカップは、4日間のストロークプレーで、1チーム4人のうち上位3人のスコア合計で争われる競技。ヨーロッパ、アフリカ、オセアニア、北中米カリブ海、南米の5地域から予選を突破した12チームが参戦した。
出水田大二郎(樟南高3年)、時松源藏(沖学園高2年)、浅地洋佑(杉並学院高2年)、佐藤大平(水城高2年)を擁する日本チームは、初日こそ首位のアメリカチームに9打差の2アンダー、4位タイと出遅れたものの、2日目には通算15アンダーとし、さらに3日目は通算23アンダーとして2位のアメリカに6打差をつけて単独首位に。最終日にも7つスコアを伸ばして、1996年以来3度目の優勝を果たした。
個人成績も浅地が10アンダーのトップタイという成績を挙げたが、特筆すべきは、大会2日目にホールインワンを達成した上に、大会記録タイとなる63をマークした時松の活躍だろう。
時松は、石川遼も「一緒に回ったことがあるけど、びっくりするほどパターが上手い」と絶賛するパッティングの名手としてジュニア界では一目置かれる存在なのだ。そのパッティングスタイルは、往年の名手、サム・スニードを彷彿させる独特のもの。
右足1本に体重をかけて立ち、左足を引いたオープンスタンスから、小さくテークバックして、大きなフォローでボールをこすり上げるようにストロークする。感覚としては右手でボールを放り投げる感じだ。
このパッティングスタイルは、福岡でゴルフ道場「桜美ゴルフハウス」を主宰する篠塚武久氏が考案したものだが、「フェースの面を変えない」という氏のゴルフ理論に基づいたもので、すべてのショットに共通するという考え方だ。
「桜美流ライズパット」と篠塚氏が名付けたこのパッティングスタイル、ジュニア界では「源藏パット」と呼ばれるようになっているという。最近の若手は個性がないといわれがちだが、個性派ジュニアの今後の活躍に期待したい。
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