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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 7/13号
2010/7/2更新

アメリカで話題
「石川遼のコーチはただの父親なんだって?」

 全米オープンで大活躍をした石川遼。最終日は崩れてしまい33位タイに終わったものの、ポテンシャルの高さを世界で堂々と証明した大会だった。その石川のスウィングに関して、アメリカのテレビ解説で全米オープンも勝ったジョニー・ミラーもベタ褒めだったという。


石川の美しいスウィングを作り上げたのは、コーチでもあり父でもあるアマチュアの勝美氏だ

「スウィングの切れ、タイミングのよさ、すべてが素晴らしい」
と、TV中継で石川を絶賛したジョニー・ミラー。さらにいまスウィングを教えているのが、ごく普通のアマチュアのお父さんであることを知り、さらに驚愕したたという。

 いまでこそ日本でもティーチングプロが多く存在し、ゴルフを初めてすぐに指導を仰ぐジュニアも多い。しかし昨年、日本男女とも賞金ランク1位のコーチは、ゴルフ素人の父親(横峯さくらは、父・良郎氏)であったように、日本では、はじめから父親がコーチで、プロになってもコーチングを続けるケースはめずらしくない。

 しかし、ジョニー・ミラーが驚いたように、アメリカでは考えられない習慣であると、アメリカ在住のプロコーチ松本進氏はいう。
「通常アメリカではお父さんがプロでない限りトーナメントに出場するレベルになるとティーチングプロなどの専門家にスウィング指導を任せます。アメリカ人は、何でも合理的に考える性質があるため、とにかく効率よく上手くなる方法を考えるからです。
 だから、スウィングならその道の専門家に、メンタルも専門家に任せてレベルアップをはかるのです。親はゴルフの技術的のみならず、メンタルなどの側面にすら立ち入らないのが普通なのです。
 子どもが親の実力を超えた時から、スウィングコーチとしての立場は終わるのがアメリカでは一般的な考えでしょう」

 日本の場合では、合理的なものの考えというより、親子の絆“心”でつながっている部分が大きいので、プロになってからでも親が指導することに本人も、そして周りの人間もあまり違和感を持たないのでは、と松本氏は付け加えた。

 合理的に早く上手くなることも重要だが、日本ならではの“絆”を大切にする文化が、石川遼が世界でも通用する気持ちの強いゴルファーを形成したのかもしれない。

 
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