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アン・ソンジュのスタンレー優勝で韓国勢は国内100勝達成
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スタンレーレディスのアン・ソンジュの優勝は、韓国人選手の国内通算100勝目となる区切りの勝利だった。1985年にク・オッキが韓国人選手として初優勝を遂げて以来25年。2005年までは年間0~5勝だった韓国勢の勝利数は、ジョン・ミジョンがツアー入りした2006年を境に年間6~10勝と一気に伸びた。韓国人選手の強さの秘密とそれにともなう“懸念”を、日本ツアー歴17年で8勝をあげているコウ・ウスンに聞いた。
「韓国人選手にとって日本ツアーのコースはとても素晴らしいんです。会場に行けば、綺麗な芝で好きなだけ練習できます。それは韓国ではできません。ですから、日本に来ると選手はうれしくて、一生懸命練習するんです。
もうひとつの強さの秘密は家族がいつも一緒について、サポートしていること。韓国では親の言うことは絶対ですから、選手は親が見守るなかで一生懸命練習するしかありません。コースを離れても、ゴルフだけの生活ですから強いんです」
ところが、そうしたスタイルがアメリカで一時問題になった。
「プロアマなのにアマの相手をせず、一緒に付いて回る親が子どもを指導したり、試合中も韓国語で声をかけるからアドバイスの疑惑が起きたり……。それで米ツアーでは韓国人の親を集めてミーティングを開いたそうです。これはとても恥ずかしいことです。
それが最近、日本ツアーでも見られるようになったんです。親と一緒の選手は親のほうばかり見て、ファンやスポンサー、日本人選手のほうに(精神的に)顔を向けない。だから、スポンサー離れを心配する声も出てくるんだと思います」
と懸念するコウは、韓国人選手のリーダー的存在として、機会あるごとに若い子たちを叱っているという。
「プロなんだから親に頼らず自分のことは自分で判断しなさい、と言ってます。そして、親のほうだけを見ず、日本人プロといろんな情報を交換しなさい。そのほうが自分のためにもなるんだから、と。
でも、私の場合は先生と生徒の関係ではないので、若い子たちに指導まではできません。お世話になった日本ツアーのため、私、もう少し頑張って若い子を叱り続けます」
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