会員制コースでは『土・日プレーはメンバー同伴』という会則があるが、半ば有名無実化している。そんななか、「プレーは会員同伴に限定」を謳い、会員を募集するゴルフ場が現れた。
ゴルフ場経営会社のインターファイブグループは、長野県のブナの嶺GCと茶臼山GCの共通正会員を20万円で募集中だが、来年から2コースともにプレーをメンバー同伴に制限をする。同グループの井上幸久代表は、
「多くの会員制ゴルフ場では、ビジターは余裕がある場合にメンバー同伴でプレーできるというのが本来の形。我々もインターネット予約で年間5,000人の集客があったがこれを止め、平成14年に(旧ゴルフ場の)預託金の整理をしたときにメンバーに迷惑をおかけしたので、これからは会員制クラブの本来の形に戻していきたいと考えた。
すでに、グループ内の秋葉GC(愛知県)では、この春からは平日も完全にメンバー同伴にしました。営業的に大成功するとは思っていません。でもメンバー制クラブは収支トントンでいくべきなのです」と井上氏は言う。
この新たな取り組みの成否だが、地元名古屋の大手会員権業者はこう語る。
「現在のブナの嶺GCや茶臼山GCは豊川・豊橋の三河の会員が多く、会員自体もアクティブな方が多い。また、この地域は他に安いゴルフ場がない。トヨタなど平日休みの工場が多いなど、メンバーがゴルフをやる環境が整っている。
さらに、秋葉GC、茶臼山GCでは預託金整理時に会員権の受託金額に応じて『ポイント制』を導入。ポイントによってビジター割引や平日割引などの特典を選択できる。この制度を利用すれば(会員同伴でも)ビジターの集客が期待できるのでは」
という。メンバー同伴という試み、これに追随するところは出てくるだろうか。
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