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3年連続でシニア賞金王を狙うランガー
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今年の全英オープンは、ルーイー・ウェストハイゼンが大差で優勝した。しかし、その翌週、あまり報道されていなかったが全英シニアオープンが行われ、ベルンハルト・ランガーが僅差で逃げ切り、シニアメジャー初優勝を果たしていた。
レギュラーツアー時代、メジャーでは、過去マスターズで2度優勝しているランガーだが、全英オープンに関しては、2位が2回、3位が4回もありながら、全英オープンの優勝カップ、クラレットジャグには、手が届かなかった。それだけに、今回の優勝はひとしおだったようだ。
「ずっと全英オープンに勝ちたいと思っていたが、シニアのこの優勝は私にとって、それに次ぐ素晴らしいものです」とランガー。
2007年8月に50歳を迎えたランガーは、米チャンピオンズツアーを主戦場にして、2008年3勝、2009年4勝と勝ち星を重ね、同ツアーで2年連続の賞金王になった。しかしながら、なぜかメジャーでは勝てず、今回の優勝でようやくマスターズ以来のビッグタイトルを手にした。
今回の全英シニアオープンの会場は、たびたび全英オープンの会場にもなっているカーヌスティ。18番パー4は、1999年のジャン・バン・デ・ベルデの悲劇で余りにも有名になったバリーバーンと呼ばれる小川が、右から左サイドへフェアウェイを取り囲むように蛇行して流れる名物ホールだ。
最終日、2位のコーリー・ペービンと2打差の6アンダー(パー71)でこの最終ホールを迎えたランガーは、慎重になり過ぎたのかティショットを危うく、あと2~3ヤードでこの小川に入れそうになりながらも、2打目を冷静に刻み、3オン2パットのボギーとして、1打差で逃げ切った。
ちなみに日本から参戦したのは、青木功、友利勝良、渡辺司のほか、シニアルーキーの奥田靖己、髙見和宏、加瀬秀樹、芹澤信雄の7名。しかしながら、予選通過は渡辺(46位タイ)と、加瀬(63位タイ)の2人だけだった。
初日、6オーバーの105位タイと出遅れながら2日目を1アンダーで凌ぎ、38位タイで決勝に進出した加瀬は、「とにかく風でティショットに苦しみました」と、最終日は78。
日本人最高位だった渡辺も、硬い地面と深いラフに「どうにもなりませんでした」と、4日間1度もアンダーパーが出せず、通算12オーバーで終わった。
海外のシニアメジャーも海外の有名選手が参戦し始めているだけあって、今後はレギュラーツアーだけでなく、シニアメジャーを日本人が獲得できるか、というところにも注目していきたいところだ。
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