全米プロ選手権から帰国後、関西オープンをスキップして後半戦に臨んだ石川遼が、バナH杯で初日67、2日目64で予選ラウンドトップに立つなど、今季初と言ってもいい好スタートを切った。1週間たっぷりと休養した効果かと思われたが、「いえいえ、遼はぜんぜん休んでいませんでしたよ」と父の勝美氏。では、どんなオフを過ごしたのだろうか。
石川遼自身によれば「海にも入ったし、温泉にも行きました」という家族旅行だったとのことで、さぞやのんびりと休みを満喫したかのようなのだが、実のところは、猛暑の中でのランニングなど通常以上にハードなトレーニングと、1日1,000回素振りで、あまりのんびりといった感じの休みではなかったようだ。
「私は休むより試合に出ていたほうが有意義だと思いますが、後半戦に向けて、優勝争いに加われる準備ができて、そういう意味では無意味な休みではなかったということでしょう」と父の勝美氏は話す。
「1週間、試合から離れただけで、こんなに気持ちがリフレッシュされるのかと思った」
という石川だが、最も効果的だったのは、アプローチとパット以外ではほとんど1週間ボールを打たなかったことの新鮮さだろう。それがバナH杯で「いい緊張感とリラックス感でボールが打てた」(石川)ことへつながったのは間違いない。
中日クラウンズでの優勝はあったものの、総じて不満の残る前半戦を「結果を求めすぎていた」と反省した石川が、後半戦に臨むに当たって立てた目標は「もっと自分の好きなように、アグレッシブにプレーする」だった。そして、それが結果として「プロは見られる立場。魅せるプレーをする」ということになる。
「後半戦が楽しみです」と石川は語っていたが、ゴルフファンにとっても楽しみな後半戦になりそうだ。
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