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今季、欧州ツアー2勝を挙げたリーアン・ペース(29)。来季は米ツアーに挑戦する予定だ
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全英オープンでルーイー・ウェストハウゼンが優勝。米男子ツアーでアーニー・エルスが賞金レースを引っぱるなど(9月4日現在賞金ランク2位)、世界のゴルフシーンで南アフリカ勢の躍進が目立っている。そんな中、女子の世界でも遂にスター候補が誕生した。
彼女の名前はリーアン・ペース(南ア)。欧州女子ツアーで8月最終週に行なわれたフィンエアーマスターズで、今季2勝目を飾り賞金ランクトップの座をキープ。今秋には米女子ツアーのQスクール(プロテスト)受験を予定するなど、次なる目標はアメリカ進出だ。
「ゲーリー・プレーヤーから始まり、これまで南アは男子の世界で数多くのメジャーチャンピオンを輩出してきました。対照的に女子は苦戦が続いていた。でも南アには素晴らしいジュニアプログラムがありますし、これからどんどん世界に出て行きますよ。その先頭に私が立てれば」
と、トレードマークの笑顔全開に語ったペース。
予選カットラインが通算4オーバーで、雨と寒さ、夏場の猛暑で痛めつけられたグリーン相手に各選手ともスコアメイクに苦しんだ。
そんななか、3日間通算14アンダーで圧勝したペースに、日本ツアーから同大会に出場していた中島真弓プロは、
「あのコース、あのコーンディションでどうやったら二桁アンダーまで伸ばせるのかわからない」
と感心しきり。パーオン率平均80%近い正確なショットでチャンスを量産するプレースタイルは「今シーズン培った自信の賜物」なのだとか。
フィンエアーマスターズでは優勝者が翌年ブレイクするというジンクスがあり、昨年の覇者ベアトリス・リカリ(スペイン)は今季米女子ツアーデビューを飾り立派なルーキー・オブ・ザ・イヤー候補。ペースの今後にも期待がかかる。
ところで南アで女子プロブームが巻き起こったのは5年前に宮里藍と北田瑠衣の日本チームが、ワールドカップ女子ゴルフで初代チャンピオンに輝いたのがきっかけ。
「南アのジュニアたちは、あのときにアイやルイ(北田瑠衣)のようになりたいと思った子は多かった。2人の姿に自分たちの未来を重ねたのです」とペースは語る。
本人は世代的に少し上(29歳)だが「アイのように世界最強のプレーヤーになりたい」と瞳を輝かせた。
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