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石川に日本ツアーでもっと地盤固めをしてからという父・勝美氏
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国内ツアーは高額賞金のビッグトーナメントが続く秋の陣に突入し、いよいよ佳境。注目はやはり石川遼の2年連続賞金王に集まるが、気になるの石川の来シーズン以降の動向だ。果たして米ツアー本格参戦の可能性はあるのだろうか。
石川遼の記者会見で必ずといってもいいほど出る質問は、米ツアー本格参戦の可能性だ。
8月にブリヂストン招待と全米プロ選手権に向けて出発する際の成田での記者会見でも、「賞金ランク125位を意識するか」との質問が出た。125位とは、米ツアーでの賞金シードが得られる順位。石川は「全英オープンで上位に入れればチャンスはあったかもしれないが、残念ながら27位だとシード圏内には遠い」としながらも、渡米直前でもあり、「首の皮一枚ぐらいはつながってる状態ですね」と答えていたものだ。
米ツアーでシードを獲得するためには、前年のQスクールを経て出場資格を得るというステップを踏むのが通常のパターン。タイガー・ウッズのように、プロ転向した1996年にスポンサー推薦7試合で2勝を挙げてシードを獲得したのは例外だとしても、丸山茂樹のようにQスクールを経ずに、スポット参戦だけでランク125位の選手以上の賞金を獲得すれば、賞金ランク表には載らないものの、ツアーメンバーの資格を得られる。
石川も少なからず、それは念頭にあったようで、全米プロ選手権で予選落ちを喫したあとでは「125位以内を目指していたし、賞金のボーダーラインも考えてはいましたけど、それに及ばなかったので、チーム(遼)でもアメリカに行こうという話はまったくありません」と打ち明けていた。
メジャーで勝つためには、「日本で戦っているように、アメリカでも戦えるようにならなければ」という石川。「いつかはフルで1年間、(米ツアーの)メンバーシップを獲って戦えるようになりたい」という。
では、どんな条件がそろえば米ツアーフル参戦が実現するのか、チーム遼を束ねる父の勝美氏に聞いてみたが、「条件も何もありません。アメリカ参戦は、まったく考えていません」とのこと。
かねてから「国内ツアーの充実が大切」というのが勝美氏の持論。確かに石川遼の存在が国内ツアーの人気を牽引してきたことは否めない。石川が心置きなく世界へ羽ばたくためには、ゴルフ関係者は、第二の石川遼が続々と出現するようさらなる努力をする必要があるだろう。
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