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週刊ゴルフダイジェスト 10/19号
2010/10/11更新

樋口、青木、アヤコに続き
ジャンボ尾崎「ゴルフ殿堂」入りが内定


いつ選ばれても不思議ではない状態だったが、今回見事「ゴルフ殿堂」入りが内定したジャンボ尾崎

 世界のゴルフ界に顕著な貢献をした人物を顕彰する「世界ゴルフ殿堂」に、ジャンボこと尾崎将司が列されられることが内定し、樋口久子、青木功、岡本綾子に続き日本人として4人目の殿堂入りが、ほぼ確実になった。

 ジャンボ尾崎の世界ゴルフ殿堂入りが内定したとの報道が流れた翌日、コカ・コーラ東海クラシックの初日終了後、殿堂入りについて話を聞こうとする記者たちに囲まれた尾崎だったが、当日の成績が80(39-41)で、順位も100位タイと不本意だったこともあり、「ゴルフの話はしたくない。(殿堂入りについては)正式に決まったら、ちゃんと話す」とコメントを避けた。

 米フロリダ州セントオーガスティンにある「世界ゴルフ殿堂」(ワールド・ゴルフ・オブ・フェーム)には、ゴルフ界に顕著な貢献があった者として130名が名を連ね顕彰されているが、活躍した分野によって「PGAツアー、チャンピオンズツアー部門」、「ベテラン部門」、「LPGA現役選手部門」、「LPGA引退選手部門」、「国際投票部門」、「生涯業績部門」と6つのカテゴリーに部類されており、部門ごとに候補者リストに載る条件と選出方法が異なる。

 今回、ジャンボ尾崎が内定したとされるカテゴリーは、この「国際投票部門」だ。「国際投票部門」にノミネートされるためには、40歳以上で、定められたポイントを50ポイント以上持っているのが条件。そのポイントの内訳は、メジャー優勝6ポイント、ザ・プレーヤー選手権優勝4ポイント、PGAツアーと欧州ツアー優勝3ポイント、日本、南ア、豪州ツアー優勝2ポイント、その他の国での優勝とライダーカップ、プレジデンツカップ、ソルハイムカップ参加1ポイントとなっている。

 生涯113勝、国内ツアーだけでも94勝を誇るジャンボ尾崎の持ち点は、225ポイントと他を圧倒している。

 殿堂入りの投票が始まった1996年以来、ポイント順に並べられる候補者リストのトップに常にジャンボ尾崎の名前が挙げられていた。今回ノミネートされているなかでもグラハム・マーシュの114ポイント、コリン・モンゴメリーとイアン・ウーズナムの106ポイントをはるかに凌ぐ数字だ。

 では、それほど高ポイントを持つジャンボがなぜ万年候補のまま現在に至ってしまったのか。




 投票権を持つジャーナリスト、有識者は推定350人ほどといわれているが、そのうち日本人は1割程度とみられている。候補者リストに載る人数によって投票者が選べる人数は変動し、10人がノミネートされていた今回は、1人が最大3選手まで選ぶことができ、獲得票数が65%以上なら無条件で選ばれるが、65%を超える者がいない場合は、50%を超えたなかから最高票を得た者が選ばれる。

「ジャンボ尾崎の海外での優勝は1972年のニュージーランドプロ選手権だけで、アメリカでの目立った成績と言えば1986年の全米オープンでの6位ぐらい。内弁慶とも言われるほどの国内ツアー重視の活躍が、日本人以外の投票人の目を引かなかったからだ」とある投票者は話す。

 50ポイント以上で候補者リストに載っていた日本人選手も永久シード(25勝以上)の中嶋常幸、杉原輝雄、倉本昌弘、女子では森口祐子、大迫たつ子などがいたが、毎年5%以上の票を獲得しないとリストから抹消されるため現在、日本人でリストに残っていたのはジャンボ尾崎だけになっていた。

 今後、確実に候補者リストに載る日本人選手は、37歳で26勝を挙げ、52ポイントを持つ片山晋呉だ。今年41歳になる丸山茂樹は勝ち数などでリスト入りにまだ手が届かない。

 将来的に、宮里藍や石川遼などは今の勢いを維持すれば、間違いなくリストに載るようになるとは思うが、ぜひとも1発で投票者の心をつかむ選手に成長して欲しいものだ。

 
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