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1層目を硬、3層目を軟、5層目を軟らかいラバーとし、その中間2、4層目をマイクロファイバー(繊維層)として5層構造で硬く感じない工夫をした
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イオミックといえば樹脂系グリップの代名詞的存在だが、先頃発売された新製品にはラバーが使われている。いったいどんなグリップなのだろうか。
ラバーに代わる新素材としてエラストマー樹脂製のグリップを売り出してきた同社が、なぜいまラバーなのか。その理由について同社の清水朗友氏はこう説明する。
「7~8割をラバーが占めている世界のグリップ市場を考えると、ラバーの開発が必至であると考えました」
同社が10月に発売したのは、コードなしの『Xフュージョン・ロンボ』とコード入りの『Xフュージョン・ダイアロー』。実は、これまでにもラバーの『Xフュージョン』という製品を発売したことがあったが、これは従来のものと同じ1層構造のもの。これに対して、今回のものは硬軟合わせた5層構造になっている。
一番の狙いは「トルク(=ねじれ)」の減少だ。「ミスヒットをするとシャフトやグリップがねじれます。このねじれをグリップで最少減にすることで曲がりを少なくしたい」(清水氏)
実際のところ、効果や打感の違いはどれほど体感できるのか、横田英治プロに試打して確かめてもらった。
「いままでのイオミックをイメージすると握り心地はけっこう硬く感じますが、上級者に人気の『ツアーベルベット』と比べると若干、硬い程度。その分、ねじれが少ないのは確かです」(横田)
それがスウィングやボールにどの程度影響するのかは微妙なところ。
「アマチュアレベルだと曲がる要因としては別の問題のほうが大きい。ただ、握った感じがしっかりしているので、メンタルの部分での不安は減ると思います。ラバーに馴染んでいて、樹脂系だと頼りなく感じる人や硬いグリップが好きな人に合うが、コード入りは慣れている人じゃないと滑り感があるかも」(横田)
競争相手が多いラバーグリップだけに、ゴルファーにどうアピールするだろうか。
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