|
マイナス思考を練習量でチェンジ、クラブも替えて飛距離アップ。これが女子ツアータイの62につながった
|
「日本女子オープン」の宮里美香に続いて、IDC大塚家具レディスで同学年のライバル、森田理香子(20)がツアー初優勝を成し遂げた。
平成生まれ一人目の優勝の栄誉は宮里美香に譲ったが、もっと早く優勝していてもおかしくなかったというのが周囲の評。岡本綾子門下の姉弟子として、練習ラウンドなど行動をともにすることの多い服部真夕に言わせれば、
「練習ではすごくいい球を打っているのに、試合でどうして結果が出せないのか不思議でしょうがなかった」
実際、今季は開幕戦の「ダイキンオーキッド」など3試合で初日トップに立ちながら、2日目、最終日に自滅するパターンを繰り返してきた。物怖じしないとくくられる平成生まれだが、森田の場合は岡本曰く「マイナス思考過ぎる」ということ。
それを跳ね返したのが誰にも負けない練習量だ。「練習していればいいこともある」という師匠の言葉を噛みしめながら、台風接近で中止となったIDC大塚家具レディス2日目も、休養に充てる選手を尻目に練習場で黙々と打ち込んだ。
森田の持ち味である豪快なドライバーショットに磨きがかかったことも勝因の一つだ。
「同じコースを回っても昨年より飛距離が伸びているなという感じはあります」(森田)
男性顔負けのパワーヒッターなだけに昨年までは男子プロと同じスリクソンZ-TXを使用していたが、今季開幕戦から新ゼクシオにチェンジしたことで、ミスショットをしてもフェアウェイに残るようになった。
さらに夏頃にシャフトを「ミヤザキ」に替えたところ、スピンが減ってキャリーが出るように。これが前日までの大雨でランが出にくいコース状況でのツアータイ記録(11バーディ、62ストローク)につながった。
祝勝会で師匠の岡本から「おめでとう」の言葉に続いて「2つ目が大切」と言われたそうだが、もちろん森田自身にも自覚はある。
「先週は2日間競技での優勝だったし、3日間競技で勝つためにショットもパットももっと安定するように練習します」
台風一過に初Vを飾った平成娘が、来シーズンは女王争いの台風の目となりそうだ。
【関連記事】
2008/ 1/22 2008年活躍しそうな女たち、トップ合格は誰だ?
2007/ 4/17 トップアマ、森田理香子が65・90の大波スコア
2006/12/12 女子アマ、豪州の試合で森田理香子が優勝の快挙
|