国内ツアーは、男女それぞれで今季を象徴する展開となった。男子の三井住友VISA太平洋マスターズでは石川遼が賞金レースで先行するキム・キョンテを追撃して勝利をおさめ、一方女子の伊藤園レディスでは横峯さくらが首位のアン・ソンジュを逆転するきっかけとなる優勝を期待されながらも失速した。こうした展開はツアー人気にどう反映されているのか。
まず男子ツアーだが、最終日に今季最高の視聴率13.3%(関東地区)を記録した。もちろんその要因は石川遼。前日に65の好スコアでトップに立ち、もともと注目度が高かった上に、中継が始まると好プレーが続出、視聴者の期待を裏切らなかった。
「石川選手が優勝すれば2年連続賞金王へのチャンスが広がることで、マスコミの関心が高く、連日大きく報道されたお陰もあると思います」(大会関係者)
との声も。賞金王争いの加熱とともに、視聴率もさらに上乗せが望めそうだ。
一方、女子は人気の横峯さくらが2日目まで4位と上位にいたことで視聴率も期待されたが、結果は昨年の9.3%を大きく下回る5.65。横峯の成績が振るわなかったことが要因か。
さらに、賞金レースでアン・ソンジュ独走状態のためだろうか。昨年の今頃は10%を超える試合が続いたが、今季は低迷が続く。
この状況をゴルフジャーナリストの中野好明氏は「テレビ観戦ファンの多くは好きな選手が活躍し、勝つシーンを安心して見たいんでしょう」と語る。
ツアーの視聴率は、まだまだ人気選手の活躍に頼らざるを得ないというのが現状なのだろう。
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