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カシオでは小顔の910D3を使った。ニュープロV1xとの相乗効果がよかった模様
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「クラブとボールを換えたら20ヤード近く距離が伸びた!」いつも芯を外しているアマチュアがたまたま真芯を食えば、こんなこともあるだろう。だが、ミート率が高いツアープロの場合、こんなことってホントにあるのだろうか?
それがあることを実証したのが、今季コカ・コーラ東海クラシックでツアー初Vを挙げた松村道央だ。しかもその後カシオワールドオープンでも優勝。約3カ月の間に1億円近くを稼いでしまった。そして本人は、「優勝はクラブのおかげが大きい」と言う。
彼が8月末から使いはじめたドライバーはタイトリストの910で、ヘッド体積460ccのD2と445ccのD3がある。初優勝の時はD2だった。
「カシオはフェアウェイが広いのでD3を使ったけれど、距離はどちらもほとんど変わらない。スピン量も同じくらいだし、とにかくキャリーが出る。アゲンストに強いのも飛ぶ要因だと思います」
このドライバー、ロフト角やライ角を調整できるのも売りだが、
「僕は軽いフェードが持ち球なのと、基本的にはそれに合わせていて、方向性もいい。でも時々変えてみたりするけれど、調節機能を使うと球筋は明らかに変わりますね」
それにしても20ヤードアップとは驚きだが、カシオ終了時でトータルドライビング部門1位というデータを見れば否定しようがない。これはドライビングディスタンスとフェアウェイキープ率をポイント換算したもので、言ってみれば「飛んで曲がらない度」1位ということだ。後半2勝の大きな要因だろう。
もう一つ、松村には秘密兵器がある。秋口にプロ支給が始まったタイトリストのニュープロV1xの影響も大きい。
「割合で言うとドライバーで15ヤード、ボールで5ヤードくらいかな」とも言っている。
20ヤードも伸びたと聞くと、これまでのクラブがよほど飛ばなかったのでは? とも思ってしまうが、これには松村は「(シャフトとの)マッチングがいいというのもあると思う」と言う。
池田勇太や石川遼のような派手さはないが、何より、「優勝はクラブのおかげ」という謙虚さと飛んで曲がらない安定性、そして今季2勝した試合が2つともプレーオフ、その勝率10割の勝負強さがある。今のままのキャラで戦い続けてほしい。
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