2010年シーズンの国内男子ツアーの賞金順位が確定し、その上位70人が賞金シードを獲得。そのうち12人が初シード入りを決めた。来シーズン新たにシード選手として戦うのはどんな面々なのか――。
やはりと言うべきか、今季初シードを獲得した12人のうち6人が韓国勢。その代表はQT順位4位から日本シリーズに出場できるまで賞金獲得額を積み上げたキム・ドフン(大邸)だ。大邸(テグ)と表記されるのは、同姓同名の韓国選手がいるためで、そちらは釜山(プサン)と出身地で区別している。
日本勢では、デビュー7戦目でルーキーイヤー優勝を果たした薗田俊輔が筆頭に数えられるが、その他にも異色の選手が揃っている。
長らくアジアンツアーを主戦場としていた市原弘大もそのひとり。今季の同ツアーは残り3試合。現在ランク62位の市原は、そちらのシードも確保するべく、カシオワールド終了直後に試合開催地のインドへ慌ただしく旅立った。
身長158センチと小柄なことをウリにしている上平栄道は、過去2回“裏シード”を取ったことがあるが、賞金シード獲得は今回が初だ。67位でシード入りした河野晃一郎は、大学を出てアメリカに渡りミニツアーで腕を磨いた。今季はANAと東海クラシックで優勝争いも経験している。
今回の初シード組のなかで41歳と最年長の岡茂洋雄は、29歳で脱サラして、プロテストをその年に1発合格した異色プロ。勤め先はブリヂストンスポーツで、練習場をまわってボールやネットなどを売り込むルートセールスを担当していた。
アマチュアとして中国地区の大会で活躍。その腕を見込まれて周囲から勧められてのプロ転向だった。しかし、手首の故障などもあり、なかなか芽が出なかった。3歳年下ながら同郷の田中秀道を師と仰ぎ、そのアドバイスで初シードに漕ぎ着けた。
70位で初シードに滑り込んだ谷昭範も少年時代に囲碁でプロを目指していた変わり種だ。
個性豊かな初シード選手たちの来シーズンの活躍に期待しよう。
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