米国女子ツアー(LPGA)のスケジュールが、ようやく発表された。年を越しての発表はこれまで例にないことで、様々な憶測が流れたが、試合数では昨年より1試合増の25試合(チーム戦、2日間競技を除く)と、新生LPGAのスタートとしては、まずまずの内容となっている。
スケジュールの発表が遅れたのは、スポンサーなどとの調整に時間がかかったのが、第1の理由だろうが、昨年10月末にコミッショナーに就任したマイク・ワン氏の意向を反映させるためもあったようだ。
そのワン・コミッショナーが「世界的なパートナーシップと責任」を反映させたスケジュールというように、今年は台湾と中国での試合が増えて、公式戦27試合中14試合がアメリカ国外で開催されることとなっている。
なにより特色が出ているのは、最終戦のツアー選手権に代わってタイトルホルダースという試合が開催されること。
「各試合の上位3名が、大会スポンサーの名前の入ったビップ(前かけ状の布)をキャディがつけて、LPGA最大の優勝賞金(50万ドル)を争う試合」(ワン氏)という。
新規大会の、ファウンダースカップは、商業印刷の大手RRドネリーというスポンサーがついた上にテレビでも放映されるのだが、賞金が出ない試合だ。
「LPGAの創設者たちの意思を反映し、賞金やスポンサーから得た資金をすべて、少女たちのゴルフ普及に寄付する」(ワン氏)からだ。
さらに、
「トッププレーヤーたちは、2~3週連続してプレーをして休みを入れるというスケジュールを組んでいることが多い。これに対応すべく、試合をまとめて、休みの期間を少なくする努力をしている。ただ、これはまだ来年以降の課題だが」
と、今後も改革を進めていくという。
元コミッショナーのビベンツ女史が、強権を発動してスポンサー離れを招いた米LPGAだが、新コミッショナーの下に、まずは無難な滑り出しをしたようだ。
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