今年も、毎日の天気予報で花粉情報が報じられるシーズンになった。花粉症に悩むプロゴルファーも多い。彼らは、この時期どんな対策を講じているのだろう。
花粉症で交通事故まで起こしてしまったと語るのは、週刊ゴルフダイジェスト誌レッスン企画でもお馴染み、青山薫だ。
「まだ花粉症なんて言葉がなかった30年以上の前。鼻水が出る、くしゃみが出る、目は痒い、で医者に診てもらったら、アレルギー性鼻炎という診断だった」
当時の対策は、マスクで鼻と口、メガネで目を守るだけ。ある日マスクをして運転していたら、くしゃみが止まらず、メガネが曇って目が見えなくなり、トラックに追突してしまった。
今は飲み薬で症状を抑えているが、以前は花粉症に効くと聞けば藁をもすがる思いで、あらゆる療法を試してきたという花粉症のベテランだ。鍼療法、ヤクルトから販売されている飲料、トマト成分を凝縮した錠剤、目蓋の裏や鼻の穴に塗る軟膏。しかし決定打はなかった。
「一番効果があったのはステロイド注射です。でも、最近は医者が注射したがらないし、新しい飲み薬も効果は一時的。この時期は日本にいたくないというのが本音だよ」と青山。
プロ入りと同時に花粉症に罹った湯原信光は、ドーピングに抵触しないように眠くなる成分を排除した飲み薬を使っている。
「花粉のシーズンに入る10日ぐらい前から飲み始めるんです。ちょっと効きは弱い、眠くならない薬です。眠くなる成分が入っているとドーピングに引っかかるんですよ。特にステロイド注射は完全にダメです」
この他、鼻の穴に空気は通すが花粉は通さない素材できた鼻栓を入れることもあるという。
「薬、マスク、鼻栓などを使うのは不快なんですけど、それで我慢して試合に出るか、我慢できず試合に出ないか、どちらかを選ぶしかないです」と湯原。
スギ花粉だけならいいが、なかには丸山茂樹のように60種類もの植物に反応しまうプロいる。ドーピング検査もあり、プロにとっては一般人よりさらに深刻な問題だ。
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