茂木宏美が優勝した「ヨネックスレディス」は1位から10位まで、男子ツアーの「ダイヤモンドカップ」でトップ5を独占したのは『オデッセイ』パター。強力なライバルをも寄せつけない強さの秘密を探ってみた。
男子ツアーで50パーセント、女子ツアーでは、60パーセントを超える使用率をキープし続けるオデッセイだけに、男子ツアー同時制覇は珍しいことではない。しかし、今季は4月にも男子の『つるやオープン』(1~10位)と女子の「フジサンケイレディス」(1~3位)で上位を独占するなどその強さが際立っている。
プロに支持される理由の一つが選択肢の多さ。何しろオデッセイは市販モデルだけでも60種類以上のラインナップを誇る。「フェースは4種類から選べ、プロトタイプも入れれば何百通りもの組み合わせができます」(オデッセイ男子ツアー担当の澤岩男氏)。
実際、「ヨネックスレディス」の上位10選手を見ても全員が違うモデルを使っている。これはライバルメーカーも手を上げるしかなく、「オデッセイは毎週のように新しいモデルを導入してきます。限られたモデルしか持っていない我々は手の打ちようがない」(某社ツアーレップ)と、ぼやきも入る。
王者としての強みもある。「ほとんどの選手が一度は試しているので距離感やフィーリングを覚えていて、他のメーカーに浮気をしたとしてもオデッセイに戻ってきます」と話すのはオデッセイ女子ツアー担当の島田研二氏だ。「ヨネックスレディス」で3年振りの5勝目を飾った茂木宏美も開幕直後は他社のパターを使っていたが、使い慣れた『ホワイトホット2ボール』に戻したらパットの調子を取り戻した。
また、オデッセイというと『2ボール』や『バックストライク』など革新的なモデルが目立つが、「フェースの高さなど、プロからのフェードバックできめ細かく改良したモデルが多い」こともプロにすんなり受け入れられる要因のようだ。
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