ゴルフ人気が加熱する中国で、今夏開催予定だった米女子ツアー『インペリアルスプリングスLPGA』が思わぬ要因で開催延期を余儀なくされている。
その要因は中国政府のゴルフ場規制である。ここ7年間で中国国内のゴルフ場数は170から600と約4倍近い伸びを示している。政府は農業用地の確保と無計画な乱立を避けるため、2004年以降ゴルフ場の登録を義務づけている。
今回のトーナメントの舞台となる広東省のインペリアルスプリングスGCはコリン・モンゴメリーが設計を手がけ鳴り物入りでオープンしたが、実は正式登録とツアー開催許可が8月4日(木)の開幕に間に合わない公算が強くなった。
そこで主催者側はLPGAに日程の変更を要請。LPGAコミッショナーのワン氏は 「コースの変更は選択肢にない」とし、9月29日から10月2日のオープンウィークに日程を移すことが検討されている。それが実現すれば10月に中国、韓国、マレーシア、台湾を巡るアジアシリーズが敢行されることになる。
しかしここにも問題がある。ツアー前週にアイルランドで欧米対抗チーム戦ソルハイムカップが開催されるため、アメリカとヨーロッパのトッププロたちが中国での同大会を回避する可能性が高いからだ。すでに選手たちからは「ソルハイムカップで精根使い果たしたあとにアジア4連戦を戦うのは現実的ではない」という声が聞こえる。
ツアー日程変更で選手たちの参戦はどうなるのか? 今後の展開が気になるところだ。
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