日韓対抗戦、ミリオンヤードカップの舞台、韓国のジョンサンCC。そのコースの距離表示がヤードではなく、メートル表示だったことがちょっとした話題になっている。
いまや世界の主流はメートル表示。フランスの三大発明は革命、税制、それにメートル法といわれ、十進法の合理性が世界に受け入れられたわけである。ただゴルフの世界では発祥の地英国とゴルフ場が一番多い米国、それに日本が追随する形で、ヤード表示を採用しているので、目立っているわけだ。
日本も80年代にコース表示をメートルに切り替えた時期があった。それは「商行為においてはメートル法で」という政府の要請がJGA(日本ゴルフ協会)などにあったため。商行為とは会員権販売のこと。ゴルフを知らない人でも理解できるメートルで距離を表示して販売せよとの要請であった。それを受けて日本の各コースは素早く対応、最初はヤードと併記する形でスタートし、瞬く間にメートル表示に変身してしまった。
ところが会員権販売も一段落したあたりから、ヤードで覚えたゴルファーから不平不満の声があがり始めた。英国&米国はヤードのままだという後ろ盾があったせいもある。結局、日本でのメートル表示の期間はわずか4~5年ほどだった。
ところで、他は全部ヤード表示でありながら、グリーン上だけはメートルを使うのはなぜ? 「米国、英国ではグリーンはフィートを使います。元々ヤードは“庭”での距離、部屋の中ではフィート。つまりグリーンは部屋を意味しているのだと思います。日本ではそのフィートになじみがないため、メートルにしているのでしょう」とは、米国留学経験を持つコース設計家の川田太三氏。
これらの事情を頭の片隅において、テレビ観戦するのも一興だろう。
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