中国系資本による国際的なゴルフ場の建設計画が北海道で進んでいる。2013年秋の開業を目指す同ゴルフ場は、併せてコテージや中国人向けプロゴルファー養成スクールの建設など、従来の中国系資本にはない姿のようだ。
この計画の事業主体は中国や香港、シンガポール等の華僑投資家が出資し、今年5月に設立された一達(いったつ)国際投資(札幌市)。同社は国際的なスキーリゾートとして知られるニセコ地区に開発中だったバーデンCCえぞ富士コースを買収。「一達国際GC」の名称で2年後にオープン予定。
同社代表のタン・ジュン氏に話を聞くと、「現在、芝などの整備を始めていますが、コース改造も行う予定。クラブハウスも来年、建て直します。開業後は、2020年以降のオリンピックを目指す中国人ゴルファーの育成を行いたい。中国のゴルフ市場は今後も伸びるでしょうから、そのためにもここは国際的なゴルフ場として整備していきたい」とのこと。もちろん、その場合は中国人専用コースになるわけではない。
「従来の中国系資本は収益の上がる既存のゴルフ場の買収が中心でしたが、これからは中国の富裕層に魅力のある不動産開発も含めた、ゴルフ以外でも利益の出るビジネスモデルを描いているのでしょう」(ゴルフ場運営コンサルタント・菊地英樹氏)。ここにどのようなゴルフ場が出現するのか。今後の動きに注目したい。
【関連記事】
2011/ 7/19 趣味? 商売? 楽天・三木谷さんもゴルフ場、買っちゃった
2011/ 6/28 中国政府が米女子ツアー国内開催に「待った!」どうして?
2010/ 5/25 ゴルフ場の買収合戦はどうなった? リーマンショック以降の各社の保有数
|