マスターズのシャール・シュワーツェル、全米オープンのローリー・マクロイ、全英オープンのダレン・クラークとマネジメント会社が同じ3選手が、今年メジャー3連勝中のISM(インターナショナルスポーツマネジメント)。「全米プロを所属選手が勝てば、社長のアンドリュー・チャンドラー(愛称チャビー)が"年間グランドスラム"を達成する」「チャビースラムだ」と、話題になっている。
|
マクロイ(上)とシュワーツェル(下)
|
やり手と評判のチャビー(58)とは、一体どんな人物なのか?
昨年全英オープンで優勝したルーイー・ウェストハイゼン、全米オープン2勝&全英オープン1勝のアーニー・エルス、世界ランク2位(7月19日現在)のリー・ウエストウッドなど40名以上のプロゴルファーをISMは抱えている。まだ所属選手で全米プロの優勝者はいないが、これだけのメジャーチャンプがいれば、8月開催の全米プロに優勝者を出す確率も高い。
チャビーが成功したビジネス手法には15年にわたる欧州ツアー選手としての経験が生かされているという。
チャビーはスコットランド生まれの中東系。セベ・バレステロスがデビューした1974年、イタリアオープンでプロデビューしたが、優勝は1度だけ。89年に現役を引退し、ISMを設立した。当時の所属プロは4人だけだったが、その後、数年間で急成長した。
彼のマネジメント哲学は2つ。 「ひとつは選手の父の介入を許さないこと。父親がコンサルタント契約をしたいなどと言い出したら契約解除。2つ目はできるだけ契約書は書かずに、握手で信頼関係を築くことだ」(チャビー)
アーノルド・パーマーとIMGのマーク・マコーマックが契約書の代わりに握手によってマネジメント契約をしたことを真似ているのかもしれない。
チャビーの口癖は「米国は広い。しかし世界はもっと広い。ツアーは米国中心ではなく、ジャカルタ(インドネシア)やソウル(韓国)、バレンシア(スペイン)など世界中でやったほうが面白い」で、アジアや中東、中国を視野に置いている。韓国系米国人クリスティナ・キムやインド系英国人シャミラ・ニコレット(欧州ツアー)などの女子プロを配下に置いているのもIMGに代わり世界を制覇する野望の現れかも知れない。
現在、ISMにはクリケットの選手や水泳選手も所属しているが、サッカー選手に手を伸ばす計画もあるという。そのうち、日本人プロや女子サッカーのなでしこジャパンをマネジメントすることもあるかも?
【関連記事】
2011/ 8/ 2 「タイガー重大発表!」の噂がネットを駆け巡る。真相は?
2011/ 7/19 「次なるタイガー」もじゃもじゃ頭のマクロイに女難の相あり。目の下ぷっくりがちょっと危ない
2011/ 5/ 3 「あのスウィングプレーンは理想」石川遼も憧れるエルスチルドレン26歳の“シュワちゃん”
|