先のシニアプレーヤーズ選手権で92年のマスターズ以来のメジャー優勝を果たしたフレッド・カプルス。最近、彼の言動に注目が集まっている。話題の中心は、今秋彼がキャプテンを務めるプレジデンツカップでのワイルドカードの人選だ。
プレジデンツカップは2年に一度行われる米国と世界選抜のチーム対抗戦。今年がその開催年で11月17日からオーストラリアのロイヤルメルボルンGCで決戦の火蓋が切って落とされる。日本からは石川遼の出場が有力視されているが、目下カプルスを悩ませているのがキャプテン推薦(2人)で誰を選ぶかだ。
焦点はもちろんタイガー・ウッズ。自力で出場するためのポイントランク(ここ2年の累計ポイントで上位10名が出場権を獲得)28位のタイガーが出場するには「カプルス推薦」の道しか残されていない。
全米プロの前にカプルスは「タイガーを選ぶ」と明言しており「10年以上世界のトップを走り続けた実績は文句なし。本人も“出たい”といっており、チームに迎えたい」と語っていた。ところが全米プロで当のタイガーはまさかの予選落ち惨敗。プレーオフシリーズへの出場権まで逃し、復活をアピールするチャンスがない。するとカプルスの発言に微妙な変化が……。「タイガーはもっと試合慣れする必要がある」と注文をつけたのだ。
その裏には全米プロで25歳のキーガン・ブラッドリーが優勝し、キャプテン推薦有力候補のひとりに浮上(ポイントランク18位)したことがある。人気の高い23歳のリッキー・ファウラーもまだ自力での出場権がなく、タイガーを選ぶか伸び盛りの若手を選ぶかで難しい選択を迫られているのだ。
タイガーを選ばなければスポンサーからの突き上げをくらう、かといって若手を選ばないと母国のゴルフファンから非難される。メジャー制覇というハッピーニュースの一方で、カプルスの悩める日々は当分終わらない。
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