週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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日本ツアー初V。強気のべ・サンムンは
2年連続韓国賞金王の苦労人

　日本ツアー参戦2年目のべ・サンムン（25）がKBCオーガスタで念願の初優勝を果たした。韓国では08、09年と2年連続賞金王に輝いているベだが、日本ではまだ無名の選手だ。

　べは今季も優勝するまでに2位が2回。ミズノオープンでは韓国の後輩で19歳のファン・ジュンゴンに逆転優勝を許し、3位タイと悔しい思いをしているだけに、初優勝は満足感が顔に溢れていた。優勝スコアの22も大会最多アンダータイ記録。韓国では「メジャーキラー」「長打者王」というニックネームをつけられていただけあって、ビッグスコアを記録する実力は十分あった。

　優勝記者会見で、ベは、「今季初優勝した韓国人選手はすでに3人。自分も早く優勝したいという精神的プレッシャーもあった。でもそのプレッシャーが良い方向に影響した。日本人も韓国人も強い選手が多くて勉強になった」と急スピードで上達させた日本語で答えた。

　ベは1986年生まれ、先日まで世界陸上が行われていた韓国テグの出身。1歳の時、父親と死別し、母一人子一人の生活で、7歳から始めたゴルフのレッスン代などは母親とその親戚が工面。それでも足りずに指輪や服を売ったこともあったという苦労人だ。昨年は母親との二人三脚で日本ツアーを回ったが今年は母親が韓国に残った。彼女は熱心な仏教徒で、ベが試合に出ているときには必ず韓国のお寺で祈っているという。ベ自身、母親の影響もあって韓国仏教の大本山曹渓寺の広報大使も務めている。韓国では「イケメン」としても有名だ。

　今後の目標は「日本で優勝をあと2、3回したい。年末には米ツアーのQTを受けます」とキッパリ。米ツアーで活躍するK・J・チョイと一緒にラウンドするのを楽しみにしているが、まず日本でメジャーを制覇したいと、かなり強気の発言だ。

　ミズノオープンからKBCまで5戦4勝の韓国勢。後半戦も賞金ランク2位のキョンテと3位のベを中心に、韓国勢が賞金王争いの中心を担うのか。

　
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