週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 10/11号

2011/10/3更新

ＡＮＡで大活躍！フツーじゃない貫禄16歳
伊藤くんのフツーの青春

ヘッドカバーはドラえもんを愛用

　石川遼を輩出した杉並学院１年の伊藤誠道がＡＮＡオープンでプロ相手にあわや優勝の活躍を見せた。「主役になって！」という先輩・石川のエールも届かず今回の優勝はお預けになったが、あの貫禄、堂々たる態度はとても16歳には見えなかった。普段はいったいどんな子なのだろう。

「意外に誠道はあれで考えちゃうタイプなんですよ」というのはコーチの内藤雄士。「（矢野）東のフェードに憧れて、真似しようとして頑張るんだけど、できなくて悩んだりする」

　ベン・ホーガンの「モダンゴルフ」に傾倒するのも矢野の影響。だがひとたび「試合に行くと抱えている悩みやモヤモヤを切り替え、割り切って自分のゴルフに徹することができる。そこが凄いんですけどね」（内藤）

　またＡＮＡの週、母校では文化祭が行われ、本来なら出し物のお化け屋敷で「お化けになるはずだった」（伊藤）のだとか。しかしクラスメートに「予選落ちしたら行く」と交わした約束は、うれしい誤算の優勝争いゆえ行けずじまい。「埋め合わせは（次週の）体育祭でする」と初々しい笑顔を見せる。

　少々気になるおやじ体型は本人も気にしているようで、最近ランニングを取り入れた肉体改造に取り組み始めたところ。その成果はてきめんで「制服のズボンがぶかぶか。“ボンタン”みたいになってしまった（笑）」と想定外の悩みがまた増えた。

「テレビに録画しておいた自分のガッツポーズをスローモーションで見るのが楽しみ」という16歳。貫禄はあるが、素顔を覗くと意外にも普通の高校生の青春があった。

ＡＮＡで大活躍！ フツーじゃない貫禄16歳 伊藤くんのフツーの青春