週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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べ優位揺るがず！
遼vsサンムン、賞金王へのスケジュール

　日本オープンの優勝賞金4000万円を加算した賞金ランク1位のベ・サンムンと同2位の石川遼の差は5000万円に広がった（10月16日現在）。今季男子国内ツアーは残り5試合。だがランク1位、2位の両選手とも全戦参戦できない事情があり、賞金王の行方はまだまだ混沌としそうだ。

　昨年、日本オープンを制して賞金王になったキム・キョンテを彷彿とさせるベ・サンムンの活躍。だが、キョンテよりもベの評価はさらに高く、日本国内のプロの間では「実力は米ツアー選手クラス」との評判だ。

　そのベに「ライバルは？」と問うと「やっぱり石川遼じゃないですか。遼はいつでも勝てる力がある」と石川の強さを意識する一方、「（賞金ランク）10位まではみんな（賞金王の）チャンスがあるので、まだわからない」と言う。

　が、内心は「ダンロップフェニックスまでに決着をつける」という強い意識で戦っているようだ。というのも、来シーズン米ツアーへの本格参戦を狙うベは、同ツアーのQスクールを受けるため、11月下旬から12月上旬まで渡米。カシオワールドと日本シリーズを欠場する。「渡米までに賞金王を確定させたい」と考えているようなのだ。

　今年25歳になったベだが、29歳までに果たさなければならない韓国人男性の義務、兵役にまだ就いていない。入隊すれば2年間のブランクができてしまう。脂ののった今、世界最高峰のツアーにチャレンジしたいというのが本音のようだ。

　一方、ベが「決着をつけたい」と目論んでいるダンロップフェニックスを石川はプレジデンツカップ出場のため欠場する。が、逆にベ不在のカシオワールドと日本シリーズが逆転のチャンスになる。「最終戦で追いつける可能性を残す」と言う石川は、カシオワールド終了時点で、ベとの差を4000万円以内にしておかなければならない。

　石川とベの直接対決が見られるのは、マイナビABCとVISA太平洋の2試合だけ。2年連続で韓国人選手が賞金王になるのか、石川がそれを阻止するのか。ますます目が離せない。

　
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