「これ、どう読むの?」「こんな漢字ってあるの?」先日行われた日本オープンの新聞記事を読んだ大方の人が思ったのではなかろうか。韓国人選手の漢字名のことである。
今年の日本オープンではベ・サンムンが勝利し、昨年のキム・キョンテに続き、韓国勢の連覇となったが、よほどの漢字通でも裵相文(ベ・サンムン)、金庚泰(キム・キョンテ)と読んだり、書いたりできまい。他には関西オープンで勝った趙珉珪(チョ・ミンギュ)。ミズノオープン優勝の黄重坤(ファン・ジュンゴン)など。
そもそもこの漢字は当の本人でも書けないという場合が大半だ。というのも母国ではハングル文字ばかりで、漢字を読み書きできるのは高齢者ぐらいしかいないからだ。その証拠にソウルの街を歩いても、漢字はめったにお目にかかれない。
しかし、日本の大手新聞・雑誌はほとんどが漢字表記を採用している。ルビがふっていなければ、一般の読者は読めないだろう。
なぜ漢字表記か? それは全国の新聞に配信する共同通信社が漢字名で表記しているからだ。「スポーツ分野だけでなく、政治・経済を含めて全部漢字名で表記することを原則としています。ただゴルフの場合、日本女子プロ協会さんからは『選手からの登録名はそのままにして』という要請がありまして、そのようにしています。“芸名”と同じ扱いです」(共同通信)
なるほど、女子のアン・ソンジュが安宣柱と漢字表記されないのは本人がカタカナで登録しているがゆえなのだ。
しかし、NHKの日本オープン中継での順位もカタカナ表記だったし、かくいう週刊ゴルフダイジェスト誌も韓国選手はカタカナ表記にしている。わかりやすさ、読みやすさが一番だと思うのだが……。
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