週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 11/15号
2011/11/7更新

遼がクラブを地面に叩きつけた。
これってペナルティ?

 ブリヂストンオープンは谷口徹の通算17勝目の勝利で幕を閉じたが、追いかける立場だった石川遼にちょっとした“逆風”が吹いている。


今回、遼はヘッドではなくグリップを叩きつけているので、芝の傷みは少ない?

 最終日14番まで3連続バーディを奪っていた矢先の15番、遼はままならない自分のプレーに腹を立て、クラブを2度、力いっぱい地面に叩きつけてしまった。これは芝を傷め、つつしみに欠けるマナー違反の行為としてペナルティがつく。トーナメントを運営するJGTO(日本ゴルフツアー機構)の規定の中に決められているからだ。

 ただしスコア上のペナルティではなく、あくまで“口頭での注意”だ。JGTOの広報によると「いま、事実確認中で、もしそうだったらペナルティということになります」

 怒りを爆発させ、カタルシス効果で胸のうちをすっきりさせ、次のプレーへ向かう……。球聖と謳われたボビー・ジョーンズですら若い頃はよく、クラブを叩きつけたという。直近ではタイガー・ウッズが常連だった。

 しかし、クラブで地面を叩く行為はマナー違反ということでいまや定着している。また球聖ジョーンズの時代とは違い、トーナメントはTV中継され、子どもたちも見ている。「クラブを叩きつけて溜飲を下げる」などといっていられない時代だ。

 怒りを爆発させた歴史ではこんなエピソードも。

 トミー・ボルトはサンダー(雷)のニックネームがあるように、“噴火屋”と呼ばれ、その怒りは凄まじかったという。

 ある試合の池越えパー3で池に3発入れ、腹をたて、バッグごとその池に放りこんだ。しかしその後、やおらバッグを池から引き上げ……、観客から「トミーも大人になったな」とつぶやき声も。その瞬間、バッグから車のキーを取り出すや、またバッグを池に叩き込み、ハウスへと戻った……。

 その後、ツアーでは「トミー・ボルト法」ができて、クラブを壊したら罰金の制裁が課せられたほどだ。トミーとは対極にあるアイスマンと呼ばれたベン・ホーガンは「トミーが怒りをもう少しコントロールできたら、もっと偉大な選手になったのだろうが」と嘆いた。

 遼、ホーガンのこの言葉をどう受け止める?

 
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