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遼の支援はお金だけじゃない
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昨年3月末、獲得賞金の全額と1バーディにつき10万円の東日本大震災の被災地支援を打ち出し、話題となった石川遼。しかし1億3000万円余りの義援金を寄付する先がまだ決まらない。
スキー合宿を行った越後湯沢で、義援金について石川は「どこを通じてというのが決まらず、まだ誰の手にも渡っていません」と困惑気味に明かした。
石川が積み上げた義援金総額は1億3348万2603円。「もうちょっとできたはず」と本人はいうが個人としては破格。石川の事務所は「義援金は個人的なものですから、どこに寄付するかは公表しません」とのことだ。義援金に関しては“公平、公正”な配分ということもあり、被災者まで届くのに時間がかかるという実情もある。
また寄付する側にとっては、税制上の取り扱いも複雑だ。国が認めた日本赤十字などの団体に寄付する場合、2000円以上は所得控除の対象。一方、寄付先の機関や団体のなかには「領収書は発行しませんので、控除の対象にはなりません」とするところも。一般の寄付の場合は所得の40パーセントが控除の限度額だが、震災への寄付は80パーセントで、所得控除するかしないかは大きな問題だ。寄付先が決まらない背景には、こんな事情もあるようだ。
日本赤十字の震災義援金は今年3月31日(同日は土曜なので実質30日)が締切。そんなこともあり、石川は独自の義援金の使い方を模索しているようだ。「(義援金ではなく)今年は東北の被災地をはじめ、お世話になった新潟の人をゴルフ観戦に招待したい」と石川。金銭ではなく、精神的な支援に力を入れる方針を打ち出したが、東北も新潟も男子ツアー開催の予定はなく、暗中模索は続きそうだ。
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