7月2日、太平洋クラブがアコーディアゴルフをスポンサーとする民事再生計画案を東京地裁に提出した。
太平洋クラブの債権者は親会社太平洋ホールディングス(略称GK)と会員で、GKは担保付きだが会員は無担保。民事再生の場合、担保債権者は自分の意思で担保であるコースを競売できるので、スポンサーの拠出金のうち、まず担保評価相当額をGKに払い、残りを1万3000人以上の正会員に払う形になる。
今回、太平洋クラブは「スポンサーとの守秘義務契約があるので、スポンサー拠出金額は裁判所や監督委員には知らせたが会員には知らせない」という。
会員への弁済率は7パーセントだが、スポンサー拠出金がいくらで、そのうちいくらをGKに払うのかを一切知らされないまま、会員は再生計画案に賛成か反対かの判断を迫られる。巷間伝えられる270~280億円という買収金額が事実なら、計算上GKは無傷。会員だけが負担を迫られる可能性が濃厚なのに、だ。
しかも今から30年近く前、100コース構想を断念したことのお詫びの意味で年会費の徴収を中止したという事情を知ってか知らずか、社長の桐明幸弘氏は「会員権販売の販促のために、中止していた年会費の徴収を1~2年くらいで復活させたい」
という。
「太平洋クラブ会員の権利を守る会」世話役の西村國彦弁護士は「こんな不透明なやり方は断固許さない。計画案に反対して再生手続きを廃止に追い込んだ後、会員有志で会社更生の申し立てをする準備を進めている」という。
会員軽視の今回の計画案。その会員の判断が注目される。
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