週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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日本シリーズ、エリエール。
男女ツアー佳境の試合で韓国勢が消える怪

　男子ツアー最終戦の日本シリーズ（11月29～12月2日、東京よみうりCC）は、メジャーでありながら、賞金ランク上位を占める韓国勢の欠場が多い。賞金女王争いで盛り上がるはずの女子ツアー、エリエールレディス（11月16～18日、五浦庭園CC）でも同現象。いったい何が？

　日本シリーズ欠場者が多い理由は明快で、米ツアーのクォリファイ（QT・11月28日～12月3日）と日程がかぶるため。 　というのも、米ツアーは来年の2013年シーズンからQTの仕組みが変わる。今回のQT、2012年までは50位以内に入れば、翌年の米ツアー出場権が獲得できる。ところが来年からはツアー本戦か、下部ツアーのウェブドットコムツアー（ネイションワイドから冠スポンサーが変更）に継続的に出場していなければ、次の年の出場権はもらえなくなったのだ。

　そこで現行のQTの最後となる今回、米ツアー参戦を目指す選手たちの“駆け込み受験”が増えた。

「日本を足がかりとして、米ツアーを目指す韓国勢にしてみれば当然でしょうね。それにしても、QT一発勝負がなくなっただけに、日本選手が米ツアーに出場するのは、ますます至難のワザになりますね」（TV解説者・佐渡充高氏）

　実際、キム・ヒョンソン（ランク5位）、I・J・ジャン（9位）、キム・キョンテ（11位）らがQT挑戦を表明。日本シリーズに不出場の予定だ。ちなみに、石川遼は10月22日時点でまだ日本シリーズ出場資格がない。

　一方、女子ツアーのエリエ ールは不出場組をランク上位から見ると、アン・ソンジュ（2位）、有村智恵（3位）、フォン・シャンシャン（4位）、イ・ボミ（10位）と、ランク10位内の選手のうち4人が欠場。有村は米ツアーの最終QT参戦のため渡米するのが理由だが、そのほかは「寒いから……」などと、歯切れが悪い。せっかくの福島県開催の震災復興支援大会なのだが……。

　賞金王、女王争いのクライマックスに上位陣が“歯抜け”の珍現象。さびしい気もするが、そのぶん、日本勢が盛り上げてほしい。

　
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