週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 1/8・15号
2013/1/7更新

「2歩足りない」藍の2012年、
リオ五輪は「出たいです!」宣言

 米ツアーで2勝し、賞金ランク5位でシーズンを終えた宮里藍(27)が帰国。1年を振りかえるとともに、将来についても語った。


――12年を振り返ると?

宮里 2勝しましたが、メジャータイトルとプレーヤーオブザイヤーには、あと2歩ぐらい足りなかった。達成感半分、不満半分という感じです。

――最終戦は惜しかった(5位)ですね。

宮里 勝てる状態にはあったんですけど、流れをつかめませんでした。でも、7年アメリカにいて、最終戦で優勝争いに絡めたのは初めて。後半戦のスケジュール調整がうまくいったと思います。

――勝つと“自分にご褒美”で、何か買うとおっしゃってましたね。2勝のぶんは?

宮里 私は鞄が好きなので。1勝目はシャネル、2勝目はバレンシアガのバッグです。それだけがモチベーションじゃないですけど、自分のなかで“楽しいこと”を増やしていきたいという思いです。

――部門別成績を振り返ると平均パット数5位。相変わらずパッティング好調でしたね。コツってありますか?

宮里 全米女子オープンの際ファンの方に「パターカバーにひと言添えてサインをしてください」といわれました。私は「迷いなく打つ」と書きましたが、カバーをひっくり返したら、上田桃子ちゃんのサインもあって、まったく同じことを書いていたんです。パットって、いろんなラインがあるし自分のタッチも合わせなきゃいけない。情報量がすごいから、どうしても迷いが出やすい。私の場合、第一印象を大事にします。迷ったら第一印象に戻る、ですね。

――一方、飛距離はそれほどあるほうじゃない。このスタイルでいくと決めたのは?

宮里 最初アメリカに行ったとき、やみくもに飛距離を伸ばそうとして自分のよさを見失ってしまった。そんなとき、野球の松井秀喜選手にもらったアドバイスを思い出したんです。「変えなくていいことと、変えることの見極めが大切だ」と。つまり、スウィングのリズムやショットの正確性は変えなくていい、コアの部分として大事にしていないといけないんだと。それから徐々に調子も上がり、このスタイルでいけるのかもしれないと思ってきたころにエビアンで勝てて、確信が持てました。

――12年はオリンピックイヤーでした。16年のリオ五輪ではゴルフが正式競技になりますが出場したいですか。

宮里 出たいです! 日の丸を背負ってプレーできることってそうそうないですから。ほかの競技をテレビで見て、いつか私もあの舞台にと思っていました。私は17歳のとき、釜山で行われたアジア大会に出て、個人戦で金メダルをとって表彰台に上がりました。団体戦で上原彩子さんと横峯さくらちゃんが出ていたんですけど、彼女たちが声の限り君が代を歌ってくれて、日の丸が上がって……。日本を代表している重みを感じて、とてもいい経験になったんです。なので、もし自分が代表になったら、ああしたい、こうしたい、という思いはあります。

――5年後、10年後の姿って想像できますか。

宮里 5年後は32歳。五輪は終わっていますね。金メダリストと呼ばれていたい(笑)。10年後は結婚して家庭を持っていたいですね。ロレーナ・オチョアとかアニカとか、インクスターとか、成功して家庭を持っている選手も多いので参考になります。

 
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