石川遼にとって、2013年は新しい挑戦の幕開けとなる1年だ。資格を得て、いよいよ米ツアーに本格参戦。昨年もスポット参戦で18試合に出場していたものの「ツアーメンバーになった時点で心境の違いというのはある」と米ツアールーキーとして迎えるシーズンは、これまでとは若干異なるようだ。
「厳しい世界だというのは、この何年間かで十分わかっている。そのなかで、まずは優勝争いを何回できるかを目標にしたい」
当面の目標に掲げるのは、世界ランクを上げて2月のアクセンチュアマッチプレーと3月のキャデラック選手権への出場権を得ることだ。世界ゴルフ選手権シリーズ(WGC)として行われるこの大きな2試合で結果を残せば、マスターズへの道も開けてくる。
となれば、シーズン序盤は足慣らしどころか、いきなりトップギアで成績を残すことが必要。17日からカリフォルニアで行われるフマナチャレンジがシーズン初戦。ファーマーズインシュランス、フェニックスと続く3連戦が遼の今後を占う試金石となりそうだ。
「米ツアーは世界最高峰とか華のある舞台と思われがちだけど、シード権をめぐる争いは厳しい。過酷なサバイバルだと思っている」
石川も覚悟するように、思うような成績が残せなければ熾烈なシード権争いが待っている。とくに今季は米ツアーの予選会制度変更に伴い、9月にはシーズン終了となる短期決戦。米ツアーのシード権確保が最優先課題となるため、現時点では日本ツアーへの出場も確実なものはなさそうだ。
未知の部分もあるとはいえ、着実にステップアップしてきた石川への期待はもちろん大きいものがある。本人も不安より大きな期待に胸を膨らませている。
「この1年で自分のゴルフの形がやっと見えてきた。今までは周りを見て、あれもいいな、これもいいなと思っていた。そういう時期もよかったけど、これからは自分のゴルフを作って、それを崩さずに戦ってみたい。それを崩さない自信も今はある」
果たして石川の米挑戦はどんな形で実を結ぶのだろうか。
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