池田勇太が今季からプロ用のプロトタイプではなく、市販モデルのクラブのままツアーで戦うことを表明。同様に藤田寛之もテスト中で話題となっている
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藤田がテストするヤマハV203(上)と勇太のXドライブ709D430
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池田は今季初戦となった米男子ツアー、ソニーオープンではドライバー(Xドライブ709D430)、アイアン(Xブレード707)とも、市販タイプのまま早速使用。昨年、キヤノンオープンで優勝した際に使用していた池田自身のアイデアによる特注アイアンも封印した。
クラブへのこだわりが強い池田だが、今回の市販モデルは厳しい眼鏡にかなったともいえそうで「ドライバーは低スピンで本当に強い球が出る。飛距離も伸びている」(池田)と高評価。
プロの支給品とは、市販品になる前のプロトタイプのこと。これまで国産メーカーでは契約プロの要望に応じた、プロトタイプを作る傾向が強かった。そして使用プロの意見をフィードバックして市販モデルが作られるのだが、市販されず、一部のプロが使用しただけで終わるケースも多くある。
一方、海外メーカーの多くは、タイガー・ウッズなどの一部のトッププレーヤーを除いて、プロにも市販品と同じものを提供している。市販モデルを使用することで、ロフトなどのスペック交換のほか、紛失や破損などの際も同じものを揃えることが容易になるメリットがある。
最近では、プロトタイプを準備しても、市販品のほうを選ぶプロも多いのだという。ヤマハ契約で昨季賞金王の藤田寛之も現在、市販品のV203ツアーモデルやVフォージドツアーモデルなどさまざまなモデルをテストしている。「商品開発の時点ですでに意見がフィードバックされていて、市販品もプロが実戦で使える完成度に仕上がっています」(ヤマハゴルフHS事業部・佐藤貴博氏)
本誌で「ギア探検隊」連載中の児山和弘氏は「一般ゴルファーも自分に合ったスペックを選べば、プロが使用する上級者用モデルも十分使えるでしょう」と話す。プロの市販モデル使用がクラブ販売の起爆剤になるだろうか。
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