2月25 日、今年から一般社団法人になったLPGAの定例総会が行われ、会長以下8名の理事を選出すると同時に規定改訂も発表した。大きな変更は、プロアマを欠場した選手は本選に出場できない規定をつくったことだ。
男子も含めて、ゴルフツアーはギャラリーの入場料やTVの放映権だけで成り立っていないのが実情。つまり、トーナメントは、主催者や協賛スポンサーが出す資金で成り立ち、試合の開催費用もここからまかなわれている。そのため、ほとんどの大会で試合前日に、スポンサーやその招待者などが出場するプロアマ競技が行われている。
そんな事情もあり、米男女ツアーでは20年以上前から「プロアマ欠場者は本選出場できない」とする規定があり、国内男子ツアー07年から同様の規定がつくられた。ただ、米女子の場合は出場義務数に制限があるなど、人気選手に負担がかかりすぎないような工夫もある。
では、なぜ女子では今まで規定がなく、今年になって制定されたのだろうか。
思い出されるのは昨年の公式戦、ワールドレディス。一部選手がプロアマのみを欠場したことに馬場ゆかりミーティング委員長が憤慨したのだ。
だが、小林浩美会長によれば「そのせいで今回の規定ができたわけではない」という。「去年、そんな話題が出ましたが、これまでの女子ツアーでは、ほとんどの選手がプロアマに出場してきました。でも今回、どうせならしっかり規定をつくろうということになっただけ。また、今年から4日間の大会が増えますが、選手たちにはプロアマも含めての健康管理をしっかりとてほしいということ。これに慣れてはじめてメジャーの舞台や五輪などで当たり前にプレーできる。そういうツアー強化の一環です」(小林会長)
過去、男子ツアーで、このプロアマ出場問題が論議された際、JGTOの山中博史専務理事は「本戦初日に体調が悪かったり、都合が悪ければ試合には出られないのと同じこと。プロアマプラス4日間が試合だと考えてほしい、ということです」と説明したが、女子の場合も同じ理屈。
一部関係者の間では、人気選手に負担がかかって本選が盛り上がらなくなるのでは、との意見もあるようだが、今回の決定、果たして、さらなる女子ツアー人気に吉と出るか、凶と出るか。
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