日本ツアーは今季、国内での試合数が23と過去最少になったが、JGTOはアジアシリーズとして、タイオープン、インドネシア選手権をワンアジアツアーと共同主管で開催するなど、新たな展開を模索している。ツアーの現状や展望を山中博史専務理事に聞いた。
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JGTOのアジアシリーズとして開催されたタイオープン
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── タイオープンでは日本人最高位が谷原秀人の10位でした。
山中 正直な気持ち、もう少し頑張ってほしかった。日本人選手の名がリーダーズボードの1枚目に2、3人あったらと。ただ、海外で活躍できる日本人が少ないのは確かで、それを解消するためには当たり前のように海外の試合に出て、いかに普段通りのプレーができるか。そのステージづくりをしたい。今回のアジアシリーズにはそんな意図もありました。
── 初日は小田孔明が11バーディの好発進。でも、その勢いを保てなかった。
山中 1日だけだといい結果を残せる選手が多いんです。今回の小田選手、宮本勝昌選手、藤本佳則選手、谷原選手もそうでした。でも、今回は最終日に4アンダーを出しても順位を落とすような戦い。国内ではあまりない経験だったでしょう。外国人選手
は、単に体力があるというだけではなく、“この大会に優勝できれば、こんなメリットがある”というモチベーションが強いです。国内ツアーの選手は「自分たちのほうが実力は上」と思っていたかもしれませんが、実際の結果は違った。「芝が違う」「天気が違う」などというかもしれませんが、海外で活躍している選手はぜんぶそれを受け入れて結果を出している。それが“世界のゴルフ"なんです。
── 中国でのWGCの開催や欧州と韓国のジョイントなど、ツアーの国際化が進んでいます。日本ツアーは取り残されていませんか。
山中 それはあると思います。世界ランクを見ても100位以内に日本人が二人(藤田寛之、石川遼)だけという状況。日本ツアーとしては、試合数や賞金額からすれば、世界6大ツアーに数えられているのですが、そのなかに国際トーナメントがいくつあるのか、といわれると……。後れをとっているといわれても仕方がないですね。
── 国際化に向け大事なのは選手のやる気でしょうか。
山中 それもありますが、日本がアジアの人たちから「一緒にやりたい」と思われているいま、われわれJGTOなどがリーダーシップを発揮することが大切。現在のワンアジアとアジアン、それに日本が加わり、将来的にアジアでひとつのツアーをつくるというひとつの指針があります。そのために日本ツアーが中心になっていかねばと思います。
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