中日クラウンズはプロ8年目の松村道央がルーキー松山英樹を振り切ってツアー3勝目を飾った。大試合に勝っている割にはちょっと地味な松村って、どんなゴルファー?
10年にプロ転向した松村の日大時代は、これといった目立った成績は残していないが、日本学生王座決定戦で池田勇太をくだして優勝するなど、大試合に強い片鱗を見せていた。
06年のオフに谷口徹に誘われ合宿に参加したのが開花のきっかけだった。もっとも谷口にいわせると「食事代は自分が全部払ってるから、師弟関係いうよりも扶養家族みたいなもんや」ということになるが、それはともかく、「ショートゲーム、集中力、勝負強さを学んだ」(松村)とその年、東海クラシックとカシオワールドで優勝し、一気に賞金ランク5位へ。その祝賀会の司会を務めたのが当時フリーのアナウンサーだった7歳年上の香織夫人だ。「ほぼ毎試合、会場に見に来てくれていますが、テレビではタイガーやマクロイを応援しています(笑)」(松村)
11年は賞金ランク17位だったが、昨年は8試合連続で予選落ちするなど苦戦、45位と辛うじてシードを維持した。その反省もあり、今オフは「かなり自分を追い込んだ」と松村。その成果がさっそく形となったのだが、師匠のエールも力になった。最終日の朝、谷口から「全英で待ってるぞ」とのメールが届いたのだ。
「普段は朝、メールは見ないんです。携帯が鳴っても迷惑メールかなって。でも、そのときはたまたま見てみたんです。そしたら送り主が『谷口徹』。モチベーションが上がりましたね」(松村)
6月のミズノオープンまでの賞金ランク上位2名は全英オープン出場の資格を得られる。すでに谷口は昨年の賞金ランク2位の資格でその出場権を所持。「この優勝は、これからの自信になります」という松村の今後にも注目だ。
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