宮里優作といえば、アマ55冠を引っ提げ、鳴り物入りでデビューした"大物"。周囲の期待とは裏腹に、ここまで未勝利だった宮里藍の兄が九州オープンでプロ12年目にして待望の初優勝を飾った。
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全米制覇のJ・ローズと同い年の32歳
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── 優勝おめでとうございます。率直な感想は?
宮里 素直にうれしかったですよ。泣きはしませんでしたけど(笑)。
── "勝ち方"を思い出しましたか?
宮里 (勝っていたのは)ずっと昔なんで、思い出すもなにも……(笑)。ただ、なにも考えず自然体でゴルフができたのがよかったんだと思います。
── 最終日に逆転して最後は小田孔明プロに5打差をつけました。
宮里 コース(パサージュ琴海アイランド)が難しかったので、逆に余計なことを考えず目の前のショットに集中できました。
ハーフターンで1組前の孔明さんに2打差をつけているのはわかっていたのですが、それ以降はボードがなかったので、最後は同じ組の手嶋(多一)さんと優勝争いをしている感じでした。18番のボードで5打差あったので(ウイニングパットも)緊張はなかったです。「これを入れれば勝てる」とかじゃなくて、とにかく最後まで"フツー"でした。
── これまでは、優勝争いをしながら最終日に崩れることが多かったですが。
宮里 振り返って考えると、入れ込みすぎていたような気がします。集中するのはいいんだけれど、周囲が見えないくらい入れ込んでいた。そうすると当然体も硬くなるし、フツーのことができなくなっちゃうんです。
── 今回はそれがなかった?
宮里 不思議なくらい執着心がなかったです。日本オープンの出場権が獲れればいいなぐらいのノリでした。注意散漫なくらいがちょうどいいのかな(笑)。
── もともとショットには定評がありますが。
宮里 今回はパットに助けられた場面が多かったです。こういう勝ち方ができるんだ、と思えたのが収穫です。
── 『54ビジョン』のピア(ニールソン)とリン(マリオット)に学んだことはいきましたか?
宮里 それはすごく大きかったです。どうやったら目の前のショットに集中できるのかをピアとリンのところで学んで「でもこれは(マスターするのに)3年かかるよ」といわれていたんです。で、実際に3年目でやっと身についてきた気がします。
── この優勝を今後につなげたいですね。
宮里 どんな試合でも勝つことが大事だと思うんです。タイミングの問題でよいプレーをしても勝てないこともありますが、今回の経験をいかして今後のツアーに弾みをつけたいですね。
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