マラソンクラシック最終日に「68」をマークし、27位に入った宮里美香。前日の「72」から一気に好調に転じた理由のひとつがパターの握り方の変更。美香だけでなく試行錯誤するプロは多いようだ。
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美香は当面このスタイルでいくようだ
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今季ここまでベスト10フィニッシュが2回と、いまひとつ波に乗れない宮里。課題はパッティングだが、同大会ではとくにフラストレーションがたまっていたようで、最終日にグリップを変更。前日までの左人差し指を伸ばし両手を重ねるスタイルから、より右手の感覚を生かせるベースボールグリップにした。結果、最終日は27パットで本人も手応えをつかんだ様子。
トッププロでも握り方の変更でパッティングが良くなるケースは少なくない。現在は長尺を使用する中嶋常幸は、かつて若い頃イップスに苦しんでいたが、両親指を重ねて握るクロスサムグリップに変更し、スランプから復活した。片山晋呉はクロウグリップとよばれるビリヤード型のグリップや、右手はパターを持って左手甲を右手甲に添える変則型など、特徴的なスタイルに何度も変更している。先日の全英オープンでは、左手を伸ばすビリヤード型グリップを採用し、44位タイに入った。
海外をみれば、全英Vのフィル・ミケルソンも一時期ビリヤード型のクロウグリップにするなど、試行錯誤を重ねている。クロウグリップは元祖クリス・ディマルコをはじめ、名手も少なくない。最近ではマット・クーチャーが中尺パターを左手に固定するアームロック式グリップを採用していたが、これはアンカリング禁止への対策のようだ。
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