男女の日本ツアー賞金ランキングトップをひた走る松山英樹と森田理香子。その2人が現在、まったく同じアイアンを使用しているのだ。
ダンロップの「スリクソンZ925」がそれ。アスリート向けのスリクソンシリーズのなかでも、小ぶりで上級者向けのマッスルバックで、男子プロでも松山や諸藤将次など、とくにヘッドスピードの早いパワーヒッターが使用するモデルだ。
国内女子で屈指の飛距離を誇る森田とはいえ、男子プロも一部しか使用しないほど難しいモデルを女子選手が使用するのは異例のこと。実際、同シリーズでも木戸愛や吉田弓美子は「スリクソンZ725」、成田美寿々は「スリクソンZ525」を使用している。
森田もシーズン当初は、昨年から使う「スリクソン Z525」を使用していた。こちらはポケットキャビティで、ミスの許容範囲があり、ボールも比較的上がりやすく、飛距離が稼げるモデル。森田は今季、NEC軽井沢72 までですでに3勝してるが、すべてこの「Z525」で挙げたもの。
マッスルバックの「Z925」に変更したのは7月のこと。師匠の岡本綾子から「小さいヘッドのほうが抜けやすいので試してみたら?」と、夏場のラフ対策のアドバイスがあったという。
しかし、そこは女子にはハードなモデル。当初は使いこなすのに苦戦したようだが、8月の全英リコー女子の過酷なリンクスコースのコンディションでも使用したように、少しずつなじんできている様子。本人も「顔が良くてアドレスしやすく、抜けが良い。なによりマッスルバックならではの打感が気持ちいいし、ボールが強いので風に負けない感じがしています」と話す。
松山と森田に共通するのは、操作性のよいマッスルバックアイアンを活かして、ボールコントロールを重視し、よりレベルの高いゴルフを目指している点だろう。
後半戦、より上を目指す2人の"マッスルな"アイアンショットに注目だ。
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