台風18号は日本列島各地に甚大な被害をもたらしたが、ゴルフ場も例外ではなかった。
大阪・淀川の河川敷コースのひとつ、樟葉パブリックGC(枚方市)は「朝6時前にオープンできるよう準備していたら、みるみる増水して高さ3メートル近いスタート小屋まで水没してしまいました」(支配人)という。
あっという間の出来事で「増水した水流でスタート小屋が横倒しになり、簡易トイレが流されてしまった。なにしろ凄まじかったです」(同)。水位は1日で一気に下がり、翌日からは復旧作業に入った。しかし、上流からの漂流物の片づけにくわえ、苦労しているのが泥の除去だという。
「泥は乾くと硬くなるのでトンボで削りながら放水して洗浄しています」(同)。20日時点で営業再開はしていない。少し下流の京阪GC(大阪府高槻市)のグリーンは河川敷コースでは少ないベント芝だが、それだけに「水没前のクオリティを確保するよう気を使います」と支配人。まだコース内に重機を入れられないため、復旧作業はすべて手作業。「9月中に9ホールだけでも、と考えていますが、全体の営業再開がいつになるかはまだ見通しが立ちません」(同)。
今回の台風の被害がとくに大きかったのは北丹後地域だ。福知山CC(京都府福知山市)は、コースは山の上で無事だったが、本社が床上浸水したという。わかさCC(福井県若狭町)はカート道路が1ホール崩れた。27ホール中18ホールで営業中だ。また、関東では16日午前中を中心に交通もマヒするほどの暴風雨だった。ゴルフ場大手PGMに聞いてみたところ、クリアビューGC&ホテル(千葉県野田市)と越谷GC(埼玉県越谷市)の2カ所が17日から冠水クローズとなったが、クリアビューGCは20日から、越谷GCは21日から営業再開。
荒川河川敷の川口市浮間ゴルフ場は冠水被害はなかった。15日にネットやスタート小屋を撤収、17日に再設置し、すぐに営業を再開したという。
ただ、コース自体に被害がなくとも秋の3連休に客が入らなかったのは痛手に違いない。猛暑による来客数減少を秋シーズンで取り返そうとしていた折の災難。各ゴルフ場の1日も早い復旧を願う。
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